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ケンカ

くっそ、まじでムカつく。
アイツだけは許さねェ。



ごそごそとベッドの中で動く気配で目を醒ますと、
ローが床に散らばった服を身に着けているところだった。
時計を見るともう午前1時を回っている。

「何、泊まってかねぇの?」
「んー…ペンギンがうるせェんだよ。」

何だそれ。ペンギンってお前のとこの側近だろ。
そんなの関係なくね?
うるせェって何だ。
言いたいことは色々あったが、一番はローの身を案じてのことだった。
こんな夜中に一人でうろうろされてはこちらが気が気でない。

「いいから泊まっていけよ。朝戻れば変わんねェだろ」
「あいつ、最近おれが帰ってくるまで待ってんだよ」

……はぁ??
感情が一気に高まるのが自分でも解った。

ローは以前ペンギンとの事は何でもないと明言していたし、
キッドだってそれが嘘かどうかくらいローの反応を見ればわかる。
だからまさか、疑うわけではないが―――
それでも気に食わないのはどうしてか。
自分でも解らないがとにかく苛々した。

反射的に上体を起こし腕を掴んで、一言

「…いいから帰るな、今日はここにいろ。」

言った後でしまったと思ったが後の祭り。
予想通り、ローまで機嫌を悪くし、
お決まりの台詞を吐き捨てて帰っていった。

「おれに命令するな」

関係を持つようになってから幾分素直になったとは言え、
ローの気性の荒さはキッドに勝るとも劣らない。

あいつ、本当に帰ったのかよ。
キッドはローがばたんと勢いよく閉めて出て行ったドアを見て、
さらに気分が悪くなった。






改定履歴*
20090818 新規作成
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