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08 躾 2

どうしよう。ペンギンを怒らせてしまった。
そう思った瞬間、涙が堰を切ったように後から後から零れ落ちて、シーツに染みをつくる。
そんなおれをしばらくじっと見ていたペンギンの顔が近づいてくる。
息が触れるくらいの耳元で囁かれた言葉に、全身が震えた。

「ちゃんとできたら、許してあげる。
ローのいやらしい姿、おれにちゃんと全部見せて」
「ほんと…?」
「うん。ほら」

ペンギンは、そう言うと大きな手でおれの上体を起こしてベッドに座らせてくれた。
中途半端に着ていた服は下だけ脱がされて、脚を大きく開かされる。
その間に座ったペンギンの目線は、先走りが光る先端に注がれていた。

「できるね?」

――ぞくり、背筋を何かが這いあがる。まるで目線だけで犯されているみたい、だ。
おれはこくんと頷くと、ペンギンに促されるようにして
今日二回目の自慰をするべく手を伸ばした。
ゆっくりと掴んで、手のひら全体を使って上下に扱く。

「ふうん、自分でやってもすぐに濡れるんだな」
「や…」
「ローにも聞こえるだろ?ここ、くちゅくちゅって、卑猥な音してる」
「き、くな、聞かないで、ペン…っ」

恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。もういやだ。
こんなに至近距離で見られて、言葉で苛められて。
早く終わらせてしまいたい。ちゃんとできたらペンギンは許してくれるって言った。

「んっ、ぁ、――ふ」

少しでも早くこの羞恥から逃れたいおれは、扱く速度を早めた。
でも、さっきまで大好きなペンギンにされてたんだ。
それに比べたら自分の手でやる快感なんてたかがしれてる。

足りない。イけない。…くるしい、ペンギン、たすけて。

「ペンギン、ペンギン、自分でじゃ無理…っ」
「…ちゃんとできるって約束、したろ?」
「ごめんなさい、でもおれ、イけない。たりない」
「だから?」

ペンギンは意地悪だ。おれが思ってることなんてわかってるくせに。

「ロー、どうしてほしい?」

涙を拭うために頬に触れるペンギンの手のひらがあたたかくて、
せっかく止まっていた涙がまた零れそうだ。

――お願い言ったら、叶えてくれる…?

「お願い、ペンギンの、手で して」
「手でいいの?」
「ひぁ、んっ」

頬に触れる左手に気を取られていたおれは、
いつの間にか後ろの穴に伸びていた右手に気付くのが遅れた。
しばらく放置されて油断していた入り口を擽るように弄られて、
我慢していた欲が首をもたげる。

「――っ、ペンギンの…」
「ん?」
「ペンギンの大きいの、おれの中に、入れて…っ、も、はやく、イかせて」







改定履歴*
20100511 新規作成
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