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ずっとこのまま -5-

「あの、セバスチャン、それ」
「そうですね、コレを挿れるんですよ」
「は、入るのか?」
「どうでしょう。さぁ坊ちゃん、力を抜いて…」
「ふぁ…?っあ!」

セバスチャンはその熱の塊を2、3回扱きあげるとシエルの後孔へと宛がい、
射精によって力の抜けきったその体が上へとずれないようにと背中に手を回した。
そうして、シエルの呼吸に合わせて腰を前に動かす。
すぐにでも全てを入れてしまいたい気持ちを押し殺して、
できるだけ痛みを感じないよう、ゆっくりと。
それでもやはり初めての痛みはあるようで、
シエルの表情は歪み、ぎゅっと瞑られた瞼から溢れた涙が頬を伝った。

「坊ちゃん、お辛いですか…?」
「ん…っ、はぁ、…ぜんぶ、はいったか?」
「まだ先端だけです。痛みがひどいようでしたら、やはり今日はここで辞め…」
「だ い、じょうぶだ。…ん、ぁ、…続けて」

大きく張り詰めた先端をようやく中に収めたところで、
シエルの額に滲む汗を拭い、甘やかすような声でそう問い掛けてみる。
返ってきた返事は気丈な主人らしいものだったが、掠れた声が痛々しい。

「…では、もう少し」
「ん…すき、すきだセバスチャン」
「――っ、そんなことを言われては、抑えが効かなくなってしまいます」
「効かなくていい、…全部、いれて」

少し腰を進めては痛がる主人を宥めるようにキスをして頬や頭を撫で、
細いからだから力が抜ければまた少し進めて、その繰り返し。
シエルの小さな後孔に自身の大きなモノを長い長い時間を掛けて収めきると、
そっと小さなため息をついて、泣きすぎて真っ赤になった目元にキスを落とす。

「全部、入りましたよ。坊ちゃん」
「……よ、かった」

その声にぴくりと瞼を開け、心底嬉しそうにふにゃりと笑う主人が可愛くて――
セバスチャンは、その体をぎゅうっと抱きしめる。
そうして、耳元で囁くように『愛してます』と告げた。

「え…?」

聴こえていなかったのか、或いは聴こえていたけれど意味が理解できなかったのか。
シエルの顔を真っ直ぐ見れなかったセバスチャンには、
その真意を確かめることができなかった。
なにしろ、こんなことを人間相手に、しかもベッドの中で言うのなど初めての経験だったから。
自分も大概おかしくなってしまったものだ、そう心の片隅で思ってみても、
それ以上にちいさな体で必死に自分を受け入れる主人のことが愛しくて仕方ない。

「愛しています、坊ちゃん」

もう一度、今度は目を見ながら。
青碧色の左の瞳と、自分との契約によって紫になった右の瞳。
それが驚いたように見開かれるのを嬉しく思いながら、ゆっくりと律動を開始した。

「あ、あっ!ひぁ、んっ!」

ちいさな唇から絶え間なく零れる嬌声が、セバスチャンの欲を煽る。
どんどん速さと深さを増していく律動から与えられる快感に
必死に耐えようとしがみつく腕の先――セバスチャンの鍛えられた背中には
シエルの爪が喰い込み鮮血が滲むが、それはセバスチャンにとっては嬉しい痛みだった。

「やぁ、ん、ん…セバスチャン、も、ゃ…、むり」
「坊ちゃん?いっていいんですよ、我慢なさらないでください」
「…?わかんな、い…くるしい…セバスチャン」

まるで息の仕方がわからなくなったのではないかと思えるくらいに荒い息をつき、
ぽろぽろと涙を零しながら首を横に振るシエルの下腹部には
真っ赤に充血したちいさなものが解放を待つように震えていた。
そっと先端を撫でてみれば、途端にびくりと跳ねる体。
意味を成さない声をあげて喘ぐ主人の姿に、ようやくその意味を理解したセバスチャンは、
大きな手でそれを包み込み、上下にゆっくりと擦ってやった。

「っあ!!くぅ、ん…っ」
「――っ、はぁ」

経験の浅さ故にまだ後ろへの刺激だけでは射精できなかったシエルのからだは、
待ち焦がれた刺激に誘われるように精液を吐き出す。
耳の傍で上がる恋人の喘ぎ声は今まで感じたどんな快楽よりも甘いもので、
セバスチャンはそのきゅうきゅうとした強い締め付けにまかせて、
自身もシエルの狭い内側に、すべての欲を吐き出した。






更新履歴*
20110128 新規作成
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