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蒼に溶ける恋 -6-

シエルは甲板から身を隠すようにセバスチャンに背を預けて服を片手できゅっと掴み、
耳元で囁かれる声に反応して、時折舌足らずに恋人の名を呼んでふるふると首を横に振るだけ。
当然ながらその仕草に行為を抑制するちからなんてなくて、
それどころか、むしろ悪魔の欲を煽る結果になるのだ。

「っ、セバスチャ、…んぅ」

細い腰に回した片手にきゅっと力をこめ、首筋や頬にキスを落としながら、
口内へと差し入れた指で舌や歯列をなぞってみれば、ちいさな舌が絡み付いてくる。
その間も、上向かせた顔の目元は閉じられたまま。きっと無意識なのだろう。
しっとりと濡れた長い睫毛と、飲み込みきれず口の端から零れる唾液。
あどけなさを残す顔立ちに似つかわしくない艶やかな姿に、悪魔はこくりと喉を鳴らした。

「…っぁ!ん…!」

くちゅ、と音をたてて口内から指を引き抜き、シエルの中心で雫を零していたものを片手で包み込む。
そのまま2、3回ゆっくりと上下に扱いてやれば、腕の中のからだは快感にびくびくと震えた。
落ちないようにと自分を抱えている男の首筋に回された片手にはきゅっとちからがこもり、
セバスチャンには自分に縋ってくるその仕草がひどく愛しく思えた。

「は、……ふ…セバスチャ、きもち、い…」
「坊ちゃん…可愛いです。とっても、可愛いですよ」
「んぅ、かわいいとか、いうなぁ」
「まったく…そういうところが、かわいいのです」

扱くたびにはしたなく零れる先走りを絡めとった指をそのまま後孔へと滑らせて、
空いている片手を口にあてて必死に嬌声を堪える主人を宥め賺しながら内側を解してゆく。
そうして、快楽に従順なからだがぐずぐずにとろけてしまった頃を見計らって、
焦らすように乳首を弄りながら後孔に自分の大きくなった性器を擦りつけるのだ。

「あ、お前…っ、どこ擦ってるんだ、ばか」
「でもやめてほしくないでしょう?腰、揺れてますよ」
「そんなこと、な、い ひゃあっ」
「おやおや、お顔が真っ赤ですよ。暑いですか?それとも、何かしてほしいのですか…?」
「!!」

一生懸命に首を捻って後ろを向く瞳から零れる寸前のあまい涙を舐めとって、
抱きしめる手に力を込めたまま、ひくくてあまい悪魔の声で囁いて。
眼帯の結び目を解いて涙の膜越しにじっと紫と蒼の瞳を見つめてみれば、
シエルは甘えるような声で自分を支えている腕に擦り寄ってきた。

「も、やだ…いじわるするなぁ」
「申し訳ありません、あまりに可愛かったのでつい。――さぁ坊ちゃん、ガラスに手、突けますか?」
「…?」
「挿れる間だけ、ちょっと前のめりになりますよ」
「え、え、や、むり、むりだって…っ、ベッド、ベッドがいい!」
「大丈夫ですよ、力をぬいていてください」
「――あ!!やあっ、あ!!」






改定履歴*
20110330 新規作成
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