【ふたりへのお題ったー】
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【 カイアンへのお題 】

・誓って、誓いあって
・「きらい、だった。」
・ふたりだから、終わらないよ

(Cエンディング)



「我らの契約はここに終了する」


其れが紅き竜なりの死刑宣告だったらしい。

詫びの言葉など初めて聞いたが、それも竜なりの冥土の土産というやつかも知れない。

誓って、誓いあって。血や肉の繋がりより深く強く己の内を侵食せしめていた煩わしさから、漸く解放された筈なのに。


「きらい、だった。」


吐き出した言葉は紅竜の猛火に霧散した。
もう伝わらないのか、何もかも。ならば何故、竜の次の動作が読めてしまうのか。その感情の機微すら、恐らく寸分も違わず。
紅竜は遠慮会釈なく攻撃の手を緩めず、此方とてそれは同様。

──相手の心に添う。

まだ父母が健在だった頃。
妹にせがまれて舞踏の練習に付き合わされた時、教師が言っていた台詞を。何故、今、思い出すのか。


浮かんだ笑みは、肉を断つ愉悦とは違うものだった。


(ふたりだから、終わらないよ)


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こんなの終わらせられねぇよ…!と思っていた、当時。



2016/04/17 comment ( 0 )







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