5.同窓会で初恋の人と再会、
実は両想いだったと発覚


「お館様の言い付け通り、寄り道せずに帰るぞ佐助!」
「ガキかよ」
「何で伊達ちゃんもいんの?」
「Ah?あれ慶次じゃねェか?」

大手を振って歩く幸村に突っ込んだ政宗が佐助に突っ込まれて聞き流した先に慶次を見つけて指差した。

「あっほんとだ。うわ彼女と一緒!?」
「おーい!佐助!こっち来いよー」
「佐助がいるなら私は帰るぞ」

慶次が手招きして言うと隣に立っていた女が吐き捨てた。

「かすが殿!」
「かすが!久しぶりー今日も美人だね付き合わない?」
「相変わらず虫酸が走る軽薄さだな」

嬉しそうに駆け寄った佐助を鞄で払い除けて幸村と挨拶を交わすかすがを見て慶次はなごやかに笑う。

「なんか同窓会みたいだな」
「へ?なんで?」
「全員同中だろ?」
「嘘ォ!全然記憶に無いんだけど??」
「こいつとそれは転校してきたからじゃない か?」

慶次の発言に佐助が驚くとかすがが慶次と政宗を指しながら応えた。それを聞いた政宗が慶次を示しながらかすがに言う。

「それは転校じゃねェだろ」
「『それ』は貴様だ」
「…あァ?」
「…ハァ?」

睨み合う政宗とかすがをペロリと無視して慶次と幸村が佐助に説明を続ける。

「俺は中学入学前に引っ越してきたからね!」
「慶次殿の事は覚えてないが政宗殿は小学校の時転校してきただろう」
「そうだっけ?転校生なんてすごい可愛かった子がいた事しか覚えてない。いつの間にか見なくなったけどー、可愛かったよねェ?」
「Thank you」
「何であんたが礼言うんだ?ってまさかの?」

黙って頷く政宗に佐助は綺麗に微笑み返すと、突如その場に崩折れた。

「うそだろぉぉぉ」
「断末魔?」

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同窓会で初恋の人と再会、実は両想いだったと発覚




2013/03/08 comment ( 0 )







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