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「こっちへ来い」

 ナイトは数ある中から一番端にある棺を見つけた。
 その棺には見事な文様が描かれている。
 ナイトは閂を外して蓋を開け、中を覗きこむ。

「な、何?」

「これは――!」

 それは空っぽだった。

「何も、ない?」

 凛はごくりと唾を飲み込んで呟いた。


「やはりな。アストレーヌ女王は、生きている――」

 ナイトの声は、いつまでも凛の耳に残って離れなかった。



-------第一部 [完]


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