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「女王とか関係ないでしょ! あんなに苦しそうなナイト放って逃げられるわけないじゃない! 日本人なめないでよ!」
思い切り怒鳴った後にぜえぜえと荒い息を吐いた。
肺に新鮮な息とともに、言ってやったという爽快感も取り込んだ。
「そうか。馬鹿に聞いた俺が悪かったな」
ふう、と深いため息を吐いて額に手をあてると、にやりと悪戯な笑みを浮かべる。
「はあ? 何よその言い方は――」
「ナイト、凛ちゃん!」
その時だった。
凛の抗議を遮って、アッシュの声が聞こえたのは。
見れば向こう側からアッシュが走ってくるところだった。
只ならぬ様子の声を聞いて、ナイトも後方をかえりみる。
「どうしたの? アッシュ」
「大変なことが起きた。エマリエルドールの街を、大勢のヴァンピルが襲っている!」
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