5-4

◇ ◇ ◇

 凜がちょうど湯浴みを終えてベッドに腰掛け、ティティーに髪をとかしてもらっていると、アッシュとルジェ、グレイズの三人がやってきた。
 髪をとかすのくらい自分でやると言ったのだが、ティティーがこれだけはというので渋々お願いすることにしたのだ。
 ティティーは嬉々としてかれこれ五分は手入れしている。
 嬉しいやら迷惑やらで、凜は複雑に苦笑した。

「凜さん」

「よ、凜ちゃん! 邪魔するよ」

「アッシュ、グレイズさん、どうしたんですか?」

 グレイズの隣でチッ、と舌打ちしているルジェは無視して微笑む。
 三人は、金縁の豪華なソファーに腰掛けて話し始めた。

「いや、街でのことを聞かせてもらおうと思ってね」

 アッシュが足を組んで話を切り出すと、ルジェが目を細めてこちらを、否ティティーを睨んだ。

「わからないのか? 早く出て行け」

「も、申し訳ありません! すぐに」

 ロゼリオン達に熱のこもった視線をやっていたティティーは、とたんに顔を青ざめさせて足早に退出していく。

「ちょっとあんた、なんでそんな言い方するのよ!」

[ 122/179 ]

[*prev] [next#]


[表紙へ]
[しおりを挟む]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -