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「やっと見つけたぜナイト、凛ちゃん!」

「「アッシュ……!」」

 驚愕した二人の声が重なった。

「俺達も一応来てやったぜ」

 面倒くさいというようにため息をはくのはルジェである。
 その後ろからはグレイズがにこりと優しく微笑んでいた。

「私も忘れないでくださいね、凛さん」

「ルジェ、グレイズさん! みんなどうして」

 凛は口を閉じるのも忘れて目を見開いている。
 それと同時に心強さと嬉しさが湧き上がってくる。
 ナイトはかすかに表情を緩和させたようだった。
 顔には出さないが安心しているのだとなんとなくわかる。

「お前らか」

 ナイトは嬉しさなど微塵も感じさせない淡々とした声で言った。

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