プレゼント

レイン(兄)×ゆまっち



「兄さんっ」
「ウォーカー?」

帰るなり可愛い弟にギュッと抱き着かれる。

「どうしたの?」
「今日…何処に行ってた?」
「いつも通り、仕事だけど…」
「嘘だ。兄さん、今日女の子とアクセサリーショップ行ったでしょ」
「あ…見てたの、ウォーカー?」

まさかこんなにも早くバレるとは。
ウォーカー達が行かない場所を選んで連れていって貰ったのにな。

「やっぱり! 彼女作らないって約束は…っ」
「あれは姉妹店の営業員。此れを選ぶのを手伝って貰ったんだ」

ジャケットのポケットから紙袋を取り出す。
不思議そうな顔のウォーカーに其れを手渡した。

「開けてみて?」
「う、うん………指輪?」
「そう。お揃いだよ」

顔の前に右手を持って行くと指の間には銀色の光が灯っている。

「お揃い…?」
「あ…嫌だった? 無理に着けなくてもいいけど…」
「そんな訳ないっ」
「いてっ」
「うわ! ごめん!」

体重を掛けられてよろけたら、壁に頭を打った。
ウォーカーは慌てて離れようとするが逆に抱き寄せる。

「平気……それより、ウォーカーが喜んでくれて嬉しい」
「兄さん…」
「ね、さっきの指輪、着けさせてよ」

一度あげたプラチナを受け取る。
そして、ウォーカーの手を取ってその薬指にスッと指輪をはめた。
ピッタリだ。

「なんかちょっと…恥ずかしい」
「そう?」

指輪をした指を絡めキスを落とす。
段々とウォーカーの頬が赤く染まっていく。

「可愛い」

今度は唇にキスをする。
軽く済ますつもりだったが、離れようとするとウォーカーが顔を追いかけてきた。
驚いてなすがままになっていたら目の前でニヤリと笑われた。

「……兄さん可愛い」
「してやられた」
「ふふふっ…油断大敵ってね」
「言うね。挑発してるの?」

玄関だと言うことも忘れて唇を貪る。
しかし部屋着のスウェットに手を掛けると止められた。

「此処じゃダメ」
「ちぇ…そういうとこ堅いよね」
「そういうんじゃなくて……兄さんとは、プレイみたいなのじゃなくて、ちゃんとしたいから…」

頬を染め、俺を見上げるウォーカー。

やっぱりうちの弟は可愛い!

(2011.4.4)



執事喫茶勤務の金髪碧眼兄貴
ブラコン
たまに狩沢さんと執事ごっこする

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