そんなに大事な物なのか?

そう言おうとした銀髪は、はっ、と口をつぐんだ。

興味を示すと言う事は必然的に協力すると相手に伝えている様な物だ。
こいつらに気を掛けるとロクな事がない。せいぜい良い様に使われて話のネタにされるだけ。

「そうかいそうかい。じゃ、せいぜイ頑張れな。」

ぐぎゅるるるるる〜〜

「・・・・。」

「・・・・。」

カレルとの関わりを絶とうとした銀髪であったが、その思いは腹の虫の乱入により虚しくも叶わなかった。

聞こえよがしにスラムに響く情けない音は銀髪の凄みと言う凄みを削ぎ落とす。

腹を抱えて爆笑するカレルに自尊心の傷いた銀髪

勝手にしろ、と真っ赤になり叫びながら逃げ出そうとした銀髪だったが、カレルはお構い無しに畳み掛ける。

「こっちに美味しい食堂があるんだよ。付いてきて!」

ガシッ、と銀色の尻尾を掴み有無を言わせず銀髪を引っ張って行く。

尻尾はやめろぉ〜

銀髪の悲痛な抗議の声がスラムに響いた。


後半に続く



/
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -