ネタだものByいつお | ナノ

神無月と伊剣


「うでがないの」


「…はあ?」

突拍子もないことをいきなり言われて絶賛反応に困りちゅうですどうしよう伊剣ですおはこんばんにちわ今日は背筋が凍りそうなくらい寒い誰か助けて下さい。

「うで、おとしちゃったみたいなのよぅ…」

「そ、そうなんですかーそれはたいへんだなああはははは」


な ん で お ち る の !?


「わらいごとじゃないわよ!!」
「すいません!」
笑いたくて笑ってんじゃねえええええよ!!!!


「うでがないとシャドーボールがうてないのよ!!かめはめはみたいに!!」

どうでもいいよ!!

「おお落とした場所にこここころあたりはないんですか」


「このへんよぅ…たぶん」

「曖昧ですね…」



俺は、いったい、どうすればいいのか…!!手持ちをポケセンに預けて出掛けるんじゃなかった後悔先に立っとけよちくしょう!!だれかああああ!!



「神無月さあん…」


ユラユラ現れたのは全身黒頭巾のたぶん少女…よくみるとあしがな、い…


「ヒギャアアァでたーーー!」
パタリ



「…倒れちゃった」
「カゲボウズじゃないのげんきだった?なにかようじ?」

「ようじ…そうです神無月さんてばまた腕落としてたから…届けに来たんです」

「あ、あたしのうで!!いつもありがとうねカゲボウズ」
「いえ、それよりあの…この人…」

「…そうね、たしかちかくにミナモシティがあったからそこのポケモンセンターにとどけとくわ」
「…手伝います」





次に目を覚ましたとき、俺は凪沙の膝枕で寝ていた。why?

「あれ、俺…?」
「ソファで寝たら風邪ひいちゃうよ」
「え、」

まさかさっきまでのは夢…?

「枕が欲しいかなと思ったから膝枕してみたの。嬉しい?ねえねえ嬉しい?」
「ちょ、とりあえずもう起きるから…」

肩から腕をどかしての一言が言えない。

なぜなら…

「〜〜*☆Å◎!!!!!?」

凪沙の背後に黒頭巾と初めて見るポケモンが居たから。

「…あぁ、ソファに運んでくれたのはムウマージとカゲボウズみたいよ」

「え、あ、ありがとう?(…ポケモンだったのか…!)…ムウマージってこの地方にはいないはず…?」

「マスターとさんぽしてたの。このあたり、とってもいいかんじのくうきだから…」

「…そうですか…」

「あなたもめをさましたし、そろそろもどるわ」

「私も帰ります…」

そう言って去っていく二人(二匹?)の背中を目で追う。あ、腕が落ちた…

何も見なかったことにしよう。くるっと向きを変えて凪沙の方を見る。

「…凪沙、他のみんなは?」
「休憩室で休んでると思う」
「そっか…今日はもうここに泊まるよ」
「一緒に寝ようね」
「明日はトクサネ行きの船でも探すかなぁ」
「あれ、無視?」
「そういえば薬も買い足さないと…金足りっかなー」
「無視なの?」

腕に引っ付いてくる凪沙が今はありがたいなんてことは絶対にない。


***

伊剣:サファイア♂主。おばけの類が怖い。今夜は琥太郎(の原型のライボルト)と寝ます。
凪沙:伊剣大好きラグラージ♀。ヤンデレ設定だったけどただのデレデレになりそう。

神無月:流伽(パール)の手持ちのムウマージ。腕がよく落ちる。ひらがなばっかで話す。
カゲボウズ:野生。どこにでも現れて落とした腕を届けてくれる。






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