凪沙 ーもしも辛いことがあっても挫けちゃあダメよ?あなたは頑張り屋だもの、きっと誰かが手を差し伸べて助けてくれるわ。 ー本当? ー信じて待てば大丈夫よ、〇〇にとっての神様は必ず現れるわ! ーうん!あたし信じるよ! …神様ってどんな人だろう?会ってみたいなあ… うそつき、 どんなに耐えても誰もいない苦しい嫌だ、信じて待っても誰も来ないんじゃ意味がないじゃない。 うそつき、 傷は痛いしお腹もすいたしもう動く体力だってない。 うそつき、 うそつき、何が神様よそんなのいるわけないじゃない。 うそつき、 信じてたあんたはあたしを裏切った。 うそつき、 頑張っても、でも、神様どころか野生のポケモン一匹近付いて来やしない。 うそつきうそつきうそつき、 「…だれか…た…すけ…」 「…!!……ぃ!」 頭がくらくらする。 誰かが何かを叫んで、る? うるさいな、放っといてよ… 「おい!大丈夫か!?目を開けるんだ!…ああ、そんなことよりはやくポケモンセンターへ…!!」 暖かい何かに包まれる。 力の入らない体はされるがままに抱き上げられた。 「すぐに治して貰うからな、絶対に諦めるなよ!…こんなときユウキがいればひとっ飛びなのに…!」 走り出した振動が体に響くけれど、反応を返す余裕はない。 でも、久しぶりに感じるこの暖かさには思わず涙が一筋零れる。 「…かみさま?」 つぶやいた言葉は相手に届くことはなく、そのまま思考は暗転した。 *** 凪沙の生い立ち 凪沙の両親は比較的裕福な家で飼われていた。(その家は宗教家。) 対立関係にあった家とのいざこざに巻き込まれて一家は(家にいたポケモンも含めて全員)惨殺。凪沙だけは運良く(母親(ラグラージ♀)の捨て身の逃亡(※1)により)難を逃れた。 (※1:実際そのラグラージ♀は凪沙を置いた後、またどこかに行き、そのまま死去) ただ、当時幼かった凪沙にはいざこざはよく理解出来ないし、よくわからないまま親から遠くに捨てられたという印象しかない。よって裏切られた感満載。 ちなみに「空白」の部分は白字になってますん。 ちなみに凪沙にとっての神様はオダマキ博士で信頼出来る人は伊剣という余談。 |