ネタだものByいつお | ナノ

彼+彼女=?


「あたしはあんたを絶対に赦さないわ」

絶対によ

付け足すように言われた言葉が伊剣の心にのしかかった。

出会って初めて言われた言葉が恨み言とは…さすがに困惑が隠せない。

「(許さないって言われてもな)」

チラッと自分の隣(隣と言っても隙間に大人三人ほど入れそう)にいる、自分よりかなり低い位置にある色素の薄い頭を見る。長い前髪から覗く瞳がこちらを見る気配はない。

「(弱ったなぁ…博士め、こんなめんどくさそうなヤツ押しつけてくれやがって…)」

正確には押しつけられたのではなく、自分から選んだのだが。

とりあえず隣にいる彼女に対する伊剣の感想はこれからが心配の一言に尽きた。

脳裏に浮かぶのは先ほど見た博士の笑顔…


(この子は少し訳有りでね…でも伊剣君ならきっと大丈夫だよ!彼女のこと、頼んだよ)



「(何を根拠に「大丈夫だよ」なんだよ博士このやろー!)あー、えっと…まあ、あれだな、とりあえず俺の名前は伊剣だ。よろしくな」

ここでようやく彼女はこちらを見た。濃灰色の瞳をちらつかせて「あんたと組むのは博士のためよ」と言った。それはもうきっぱりと。

「(か、わいくねぇなーもう!!)…博士のためにも図鑑集め頑張ろうな?」

「…ん」


前途多難。


***

彼+彼女=空気がギスギスしてる


伊剣は内心すっごくイライラしてる。でも相手は年下の女の子だし俺が大人にならねば!って我慢してる。口元とかヒクヒクしてそう。超短気でマジ切れすると口が悪くなる。理性的でもあるので主に脳内の口が悪くなる。とりあえずミズゴロウ♀との親睦を深めないことには旅が始まらないぞ!よって旅立ちはこの三日後くらい。

凪沙(この時はまだ名前が無い)は博士にだけすごく懐いた。博士の役にたちたい!って思ってた矢先に伊剣に貰われたからてめぇーなにしてくれてんだばかふざけんなしねって感じだけど博士から伊剣のこと頼まれた(彼を助けてあげてねby博士)からしぶしぶついて行く。他の人はきっと自分を裏切るからそれなら最初から近付いて来ないで状態。博士以外には無関心。






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