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「私、七海千秋っていうんだ。よろしくね」

私より明るいピンクブロンドの髪を持つ、小さな超高校級の"数学脳"、兎木千鳥さん。

「、ななみさん…素敵なお名前だね。7っていうと循環節の長さがn-1の素数の最小だし、双子素数にも三つ子素数にも四つ子素数にも該当する素敵な奇数。あたし七角形って好き。」
「…?」

大人しそうな見た目をしているのに、どうやら違ったみたい。
ペラペラと彼女の口から難しい言葉が飛び出す。


「…ななみさん、奇数と偶数、どっちが好き?」


その時初めて彼女の表情が和らいだ気がした。

「んー…奇数、かなぁ…プレイヤーって大体1Pだし、ステージ内が3つに別れてたりするし、金額とかポイント系の最大値って9999だしね」
「お友達になろう、"ななちゃん"!」

どうやら彼女の基準をクリア出来たらしい。シュミレーションゲームは苦手だから、何処が上手くいったからなのかは解らなかったけど。

「うん、友達になろ。兎木さん」
「…名字やだ」
「ん、?」

ポツリと呟かれた言葉の意味が一瞬解らなくて、沈黙が流れた。

「、千鳥?」
「…うんっ」

輝かしいほどの笑みに、自然と頬が弛んだ。

「ななちゃんは、何の超高校級?」

数分前とは別人のように穏やかに笑う千鳥は、果たしてゲームなんてするんだろうか。もし、興味があるなら一緒にやり込みたいな。

「私、超高校級のゲーマーなんだ。ゲーム、好き?」




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