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「ん、メール?」


家へ帰ると、テーブルに置いたままの自分の携帯電話が光っていた。


徐に広げると、メールの相手は立夏からだ。


「今日のお迎えは僕が行くから、なまえちゃんは家に居てね。絶対だよ………はい?」


珍しい内容のメールに、さすがのなまえも驚いた。


メールの内容から察するに、今日は早く帰ってくるのだろうか。


まあ、たまには彼に二人のお迎えを任せようと思い、わかったという返事を送った。


「なに、企んでいるんだろ………」


学生時代から、立夏にイタズラなど称して色々やられてきたことを思い出す。


それに、彼の血を立派に継ぐ娘たちも一緒。一体なにがあるのか不安になった。


それでも、立夏は本当になまえが嫌がることはやらない。
自分も最後は立夏を笑って許してしまう。


今回も不安だが、そんなに悪いようなことはしないだろう。


そう納得し、片付けに取り掛かった。







































「………ん、……ちゃん、」

「う………ん」


誰かが遠くから呼ぶ声が聞こえる、


真っ暗な闇の底から、引き戻すかのように徐々に意識がそちらに向かう。


「ママー!!」

「きゃっ!」


耳の近くで大きな声で呼ばれ、慌てて飛び起きた。


目を開けるとソファーの前に冬華に冬哉、それに立夏がいたのだ。


「ママお寝坊さんだね、冬華、冬哉」

「うっ………うたた寝しちゃって、多分そのまま寝ちゃった…」


時計を見ると夕方過ぎていて、確か昼頃に家事が一段落すると急に睡魔に襲われてしまった。


多分、そのままソファーに座って寝てしまったのだろう。


「ごめんなさい!今から買い物行ってくるね」

「ちょっと待って、買い物はいいよ」

「え、買い物しなきゃご飯食べれないよ、」

「ふふーん、じゃあ、二人共。準備はいい?」


イタズラする時のような笑みを立夏は浮かべ、冬華と冬哉に合図を送った。


大人しい冬哉も、笑顔いっぱいになりながらなまえを見つめた。


「じゃーん!」


立夏は後ろから何かを取り出し、なまえの目の前に差し出した。


それに続き、冬華と冬哉も後ろから小さなものを取り出した。






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