また巡り会うその日まで、
そうちよになります。
双熾への想いを綴りました。
















あの日、君は僕の目の前で消えた。


とても、とても優しい瞳で僕を見つめて、


幸せだと、そう言った。


君は、本当に幸せだったのか?


本当に…………………





















眼前に広がる青空を仰ぐ。
雲一つないこの空を、僕は一人で見上げている。




『綺麗ですね、』



今でもこの耳に優しく残っている、
君の声は僕の心を優しくさせてくれて、


いつも安心感を与える。


だけど、僕はどうだろう。



君に何かを残せただろうか、
いつもいつも悪態をついて不愉快な思いを本当はさせていたんじゃないだろうか。


本当は、本当は君はどう思っていたのだろう。



「ん………」


風が吹き、風の流れで乱れる髪の毛を押さえた、


その瞬間、目の前の光景に僕の動きは止まった。


「っ、」


太陽が僕たちを照らしている。

空が青く澄んでいる。

雲が白く、青空に溶け込んでいる。

鳥が自由に羽ばたいている。

花が強く、美しく咲き誇っている。

人々が今日も歩いている。






僕の目の前には、そんなありふれた日常が広がっている。



君がいないのに、





「………みけ、つ……く……」



どうしようもなくまた涙が溢れる。


君がいない日常を、僕は生きていかなきゃいけない。


ついこの間まで一緒に見ていた景色を、僕は一人で見ていく。


こんなに寂しいことだったなんて、
僕は君を失って初めて気付くこと。


「君は…………」



君は、幸せだったのだろうか。


僕に沢山の愛を教えて、


沢山の愛の言葉を紡いだ。


君の人生に光を与えたのは僕だと言ったが、


僕の人生に光を与えたのは君だ。


僕たちは互いの光になって、この世界を生きてきたんだ。


「僕は…………幸せだ……」


君は?


君は、僕と同じく幸せ?


声が聞きたい、君に会いたい。


もう一度、僕を抱き締めて。


もう一度、僕に囁いて。





『貴女にに出会えて良かった。』







「っ………」


君は最期に言った。


嘘も偽りもなく、出会った時と同じ僕という個人に向けて。


あぁ、


君は最初から僕に何度も何度も言っていた。
幸せも愛も、全て言葉にして伝えていたじゃないか。


心に、君がいる。


僕の心には確かに君がいる。


それだけで僕は生きていける気がした。


「ありが……と、ありがとう……」


大地になり、


風になり、


鳥になり、


花になり、


空になり、


この世界に君は芽吹いている。


いつか巡り会えるその日まで


少しだけ、さようなら。













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