切る。

否、

斬る!


この身、心。共に、悪鬼羅刹となりて、
目の前の敵、全てを…斬り、裂く!


そうして、斬って、斬って。斬って斬り、斬り続け
刻み、裂き、割いて、やはり斬る。
鮮血に塗れ、塗れ過ぎて 元の色を失う。忘却。



それは、同じ修羅の道を歩もうとした男とて同等。
『人』という名の「偽善」背負って歩く者の愚かさよ。
愚者なる耄碌爺を、眼障りと斬る為に男は闇からひたひたと、
足音忍ばせるでもなく、偽善の肉塊を眼前に。今――――


2011/02/23 23:21:34