錯乱していく文章を「錯文」として確立した小説を書いた金原ひとみ。
彼女のさくひんを読みながら、もう滅茶苦茶、でも
思いついた儘書き殴ってみたいな。と思って書いてみたのでした。
読みづらいし、内容もひどい。でもこんなのもアリかなぁと。



ちょっとグロいかも知れない。
惨酷かも知れない。
確実に一般受けはしない。
ジェクトとブラスカとシンの話。
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止まらない血の中には終わりが、止まらない涙の中には絶望が





「また、繰り返すだけだ!」
「そんなことをしても、変わらない!」
「俺は、あなたを死ぬのを見るのは……いやだ…!」

 アーロンが悲痛に吐き出した言葉たち。意味は分かってる。でも召喚士サマとやらの旅の目的は『これ』なんだろ? だったら、オレたちゃあ信じて行くしかねえんじゃねえの? どうせ。どうせオレにゃ帰る家もねえ。分かってたけど。ザナルカンドはオレの知ってるザナルカンドじゃねえし。エロっぽいクソアマがいて、ああフツウならこの姉ちゃんと一発ヤれたら死んでもイイ。なんて思うんだろうけど。今のオレらにゃ思うわけねえし。
今までやってきたことは全部無意味だったのですよ。人の罪が無くなることなどないでしょう?あなたは産まれ堕ちて一回も食事をしなかったわけではありませんよね?食事は他の生命体を脅かす、立派な罪なのです。そして私もそう…、償いのため、こうやって究極召喚を授けているのです。祈り子のいない今。
イロイロ話すけど、理解は半分以下。やっぱりテメエの言うことにゃ納得できねえことがたくさんある。でも、それしかねえってんなら、それに賭けるしかねえんじゃねえの? 他にオレらにできることがあんのかよ? 文句があんなら言ってみな、アーロン。あん? そんで、アーロンはオレに何も言い返せなかった。アーロンがブラスカをぶん殴ってでも止められなかった気持ち。そいつァオレにも分かる。アーロンもオレも結局、召喚士サマは犠牲にならねえと終わらねえって知ってたから。ずっと認めたくなかったけどよう。「祈り子には、オレがなる。」オレも見たくねえんだ。オメエが死ぬとこ。いい歳したオッサンに片足つっこんでるヤツのが先に逝くって…んなの定説じゃねえか。んな悲しそうな顔すんじゃねえよ、テメエわガキか。
あのクソアマが言うことには、どうにも現実感がねえ。結局は究極召喚ってのは何なんだ? 答えは無えし。でも解ってるハズだよな、何たって最初の最初の究極召喚ってヤツになったんだろ。とりあえず、ユウナちゃんとかうちのガキとか…。未来のためにもオレはブラスカと力を合わせなきゃなんねえ。アーロンには悪ィが…ブラスカはユウナちゃんを。オレはガキを。それぞれアーロンに託して、祈り子の間に入る。
ギギィ、ぎ、ぎ、、ぎ、、、 さっき開けてびっくりな銅像の置かれたがらんどうの間。古ぼけて、10年も誰も来てねえそこは埃臭ェ。掃除するヤツもいねえなんて、召喚士サマってのは本当に大事にされてんのかねえ? 試練の間に入るたびに反吐が出そうで堪んねェ。最初、ベベルで試練の間を見たとき、思わずブラスカに言っちまったような気がする。アーロンの反感とブラスカの返しは正反対で笑えた。アーロンはあのとおり「召喚士様を冒涜する発言だぞ貴様っ!」と怒声だし、ブラスカは「スピラで召喚士は大事にされているけれど、私はアルベド族と結婚したスピラ人の恥だ。誰も大事に思っていないよ。」と小さく笑ったっけ。厭味とか無えしすげえ。コイツ。ただの優男じゃねえかも。なんて思ったすぐ後に召喚獣ってヤツを見て不覚。腰が抜けた。うわ、オレアホじゃん。て。アーロンはぶつぶつ言いながら背負ってくれて…
この部屋に入ってから、ふっ、と一気にこれまでの旅思い出してる。ブラスカも同じだったみたいだ。ぽや〜んとした顔。オレと目が合って、複雑に、でもふわっと笑う。この部屋はへんな感じだ。体じゅうの感覚が研ぎ澄まされていくみたいだ。部屋の外にアーロンがまだ蹲ってんのも分かるくらいに。気持ち悪ィ。でも、気持ちいい。解放されたみてえで、みなぎってくるような感じ。知らねえうちに鳥肌立ってる。気づくと幻光虫が下から上へ浮遊してる。オイオイ、ここは重力とか何とかってモンまで全部無視なんかねえ?
「用意はできましたか? お互いを信頼し合う、準備です。」
エロアマの声が通る。脳みそン中にガンガン響くような声。しかも質問おかしくねえ? 信頼なかったらここまで来れねえっつうの、頭悪いんじゃねェ?「ったりめえだ! 早くしやがれスカポンタン」ブラスカの目を見る。ブラスカもオレを見ていた。目で合図。『信じる』。同時に頷く。どう構えればいいか分かんねェ。横目に映るクソアマが両手に力を溜めてるみたいだ。明るい。目がチカチカする。邪魔くせえ。ブラスカも見づれェし、肌もチリチリする。熱くもねえのに焼けるみてェだ。狭い祈り子の間にはすげえバカでけえ力が集まってる。それは分かる。それしか分かんねえ。ブラスカが光に包まれた。光でよく見えねえ。なんかケイレンしてるみてえにビグッてなったのは見えた。オイ、究極召喚って何なんだよ? ブラスカ死んじまうんじゃねえだろうな? ビクビグッて何回か。んでその場にへたり込んだ。オレは「ブラスカ!」っつって駆け寄ろうと思ったけど、次の瞬間、壁に叩きつけられた。…らしい。ブラスカを呼ぶはずだった声は苦しみに喘ぐだけになっちまった。何でオレはぶっ飛んでんだよ? 全然意味分かんねー。オレは何でか上の方からブラスカを見下ろしてる。ふらふら立ち上がったブラスカは、今までと何かが違ってるみてえ。溢れそうなぐれぇデケエ力が体じゅうにみなぎってる。よたよたしながら銅像の前へ。オレの方は見ようともしない。祈ってる。何に? オレはどうなっちまってんだってばよ! 見て、教えろよ! 大体オメエへろへろで大丈夫なのかよ? オレ、声出せよ!
足元にうねって、あとグニュとかぐちゃとかいう感触。なんだぁ? 気持ち悪いから見てみた。紫っぽいような黒っぽいようなタコ足? そんなイキモノが絡む。ぐにゃぶちゅクチャぐち、メチャ。おぞましさに体じゅうから汗がブワ〜って。何だよこれ究極召喚と何の関係もないし。ずるずるずる…。ぐちゃぶちゅがオレの体這い上がってくるのと、オレの体がずり落ちていくのと、一緒。ああ、こういうの触手っていうのか。なんて。脳みそ片側だけ冷静で、片側は助けろよってワァワァ叫んでる。でも声は出てねえしタコ足は気持ち悪ィ。ふっと眼を上げたらクソアマのツラがバン! とそこにあって。あるなんて予想してなかったからイキナリびっくりした。絶対血の気、引いてたと思う。ウッて詰まった音がノドで鳴ったのが聞こえた。情けねえ。
「ブラスカの用意はできました…。あとは、貴方だけ……ジェクト。」
伝説の召喚士ユウナレスカ。整ってる顔。美人でスタイルもいい。白くて焼けてねえ肌がソソる。1,000年も前にアンタ生きてたんだってな。美女でも化け物。長い銀髪がオレに絡みつくように、ジェクト様印の入った胸を撫でる。その下で触手がうねうねってしてる。ああ、美人でも今のオレにはアンタは邪魔なんだ。ブラスカのツラが見えやしねえ。アイツはまだ無事なのか? 生きてるのか? アイツのためにオレは何をすればいいんだ? アイツから聞きてえんだ、アンタからじゃねえよ。クソババア。恨み言の一つでも言ってやりてえ。
視界はババアで塞がれた。口の感覚も可笑しい。柔らかい。甘い。何か入り込んでくる。まばたきだけがオレに許された最後の行動。苦しい。息苦しい。脳みそに響くぐちゃぐちゃっていう食い物でも掻き回してる音。頭がぼんやりしてきた。何も分からねえのは腹立つ。バチッと目を開けて真ん前を凝視する。そこにはババアの眼。不気味だ。どこかウットリするみてえな、イッちまってるようなここにいるのにいないみてえな眼をして。で、やっと状況を理解する。オレ、何でユウナレスカとベロチュウしてんだ? 分からねえが、このアバズレ。と抵抗してやろうと思った。でも動けないし感覚はあるのに他の全部が鈍ってるみてえな。体の感覚はあるけど、脳みそだけは痺れてあと、グダグダ。されるがままに口を吸われ、んで触手はいつの間にか体じゅうに巻きついてる。ウゾウゾ、上ってきてる感じ。触手は、いろんな感覚だ。ヌラヌラしてて気持ち悪いヤツ。スベッとしてて冷たいなヤツ。あったかくて人肌みたいな無害そうなヤツ。ざらざらしててネコのベロかコノヤローってヤツ。何でこんなにいろんな種類があるんだよ。スベスベな触手がぐるりと腹を包むようにして動く。冷たさに反応するけど、気持ち悪いとは思わない。ユウナレスカの口が離れる。アイツは嗤ってる。エロっぽく。やっぱりエロババアってしか思えねえ。オレは息苦しさにだらしなく口を開けたまま空気、肺に入れようって喘いでるだけ。オイ何分チュウしてたんだ。オメエにやる唇はねえよ、返せ! とかガキくせーこと思う。間にできたヨダレでつながった糸をババアが指で切ってまた、オレの眼を見てまた嗤う。で、眼で『始める』と告げられた気がした。じゃあ今までの何? とかいうツッコミより前に、ババアがグワッと口を開けると同時に、その口は瞬時に避けて獣みたいなのが出てきた。エイリアンVSプレデターか! なんて思う間もなく、それがオレの口の中にめり込む。だから何なんだよ?! 理由も分からずに我慢できるほど人間デキちゃいねえっての!
ユウナレスカの口からつながるキモイマン(ジェクト様命名!)は、オレのノドチンコを容赦なく触って、胃液が口の中に広がるのを感じる。不味い、気持ち悪い味。オエッとなる。しょーがねえだろ、自然なことだ。でも我慢はした。だが、ズルズルと別の下から伸びてる触手が、元々太い口に刺さる触手の脇から内側へ滑り込んできた。もう無理だろ。オエェ、と胃から這い上がる食い物と胃液とかが混じった嘔吐物っていうのか? アレを勢いよく吐き出した。もう、苦しいのなんの。まだ入ってるし中でぐじょぐじゅ動くからさっぱり吐き気はよくなんねえし。吐いたものはオレの体と、ユウナレスカにも掛かる。多分掛かってる。でも胃液とか泡になったヤツとか、後になればなるほど殆ど水分も出ねえ。しかもグジュは相変わらず胸の辺りを這いずり回ってる。耳の中にもグジュはヌラヌラと来て、耳とか鼻とか口とか、つながってるからそこいら這いずる。異物感が物凄ェ。で、腹に巻きついてたスベスベは急にギュウギュウ苦しいぐらい絞めつけてきた。折れる、折れちまう! さらにズルズルとオレの太腿から下腹にかけてウゾウゾしていた気持ち悪ィヤツが服ン中入ってきて、前も後ろも舐めるみてえにグジュだらけにしやがる。ポコチンの先っぽから中に入り込もうとヤロウ、もがいているみてえで、ケツの穴は簡単に押し広げて入り込む。やっぱり穴という穴から入るつもりか…つう感じ。おっと、でも勘違いするんじゃねえぜ、エロ小説期待の皆さん。オレ様は気持ちイイなんざこれっぽっちも思ってねえし、チンポコだってこれっぽっちも勃たない。当たり前だろ! オレは今生きるか死ぬかって時に。アンアンよがるほど無感覚の中にいるわけでもねえんだ。うお、目玉から入り込もうとしてムリヤリ押し開けた眼をあの触手で撫で回される。痛えだけだし、いつ眼をつぶされるか分からねえ恐怖ってのもある。鼻から入ろうとした触手は、中で幅利かせてる触手とケンカしてるみてえに暴れて。ぶちっとかそんな感じの音がした。今ので鼻、絶対内側から引き裂かれたよな。腹の中で触手たちが踊ってる。腹の中の粘膜食われてるみてえだ。熱い。吐きそうだがもう吐くものもない。多分オレ、涙と鼻水とヨダレ、全部垂れ流して世界一みっともねえ醜態晒してら。それよりオレ原型あんの?
ブラスカの顔が見たい。アーロンでもいいな。オレ様のファンのツラも拝んでやるか。でも、…やっぱジェクト様のガキを見てえな。でかくなっただろうから。今、アイツは何歳なんだろ? 7つか。。。
腹が熱くなって、そして急激に冷えていく。穴が空いたみたいに、その周りがスースーした。もう痛みなど感じない。苦しさは呼吸が難しいから、ある。どうやら腹に穴が空いたらさっきよりは不快じゃなくなったみたいだ。意識ももう、持ちそうに…ねえ。なあ、ブラスカ。オレ、何か、できたのか…? オレの質問に答えるみてえにやさしい光が体を包む。オレの体はどうやら触手から解放されたみてえでドザッとそこらに転がされた。祈り子サマを粗末にしすぎなんじゃねえの? 触手のグジュとオレの吐いたゲロ、涙に鼻水とヨダレ。腹の中も弄くってるからクソションベンも、つーか腹が穴空いたんだし、そういう汚物っていう汚物は出たわなァ。それらにまみれた汚ェオレの体を包む光は、間違いなくブラスカの慈愛の光だ!
風穴空いたオレの腹から、不思議なことに力が溢れていく。くたばる寸前に生きる力をもらったみてえな。これはさっきブラスカがユウナレスカから受け取った力じゃねえのか? と気づく。でも多分それ以上に増幅されてオレの中に流れ込んできてる。どうやって行ったのか分からねえ。気がついたらもうエボン=ドームから外に出てオレは空を飛んでるような気持ちだった。『シン』がどこにいるのかは感覚ですぐに分かった。オレは海に降り立った。いつもみてーに剣を持って。マジだ。たまにザナルカンドから見てた。グオオ〜ってへんなふうに波が盛り上がるとき、必ずオメエが姿を現したっけな。そいつが気になって気になって仕方ねえからオレはオメエを近くで見てえって思ったんだっけ。
オレはいつの間にか『シン』の近くにいた。そりゃあもう、『シン』が今までつけられてきた傷の一つ一つが、まだ治りきってねえってヤツなんだろうが、それが見えるくらい近い位置に。人間サマで言う指紋みてェな、木で言えば年輪みてえな。体に刻まれるシワってヤツ? あれが一本一本、眼に入るぐれェに近い位置。オレ、いつの間にここに来たんだろう? なんて考える前に体は抑えが効かねえみてえに動いて、ザックザックと『シン』の体を深く、深く深く、深く傷つけていく。『シン』の呻く声のような野太い音。苦しんでもがいてるのかもしれねえ。飛沫が上がって邪魔くせえ。動かなくなっちまえ。テメエがオレ様たちザナルカンドの住人と、スピラの住人をブッ殺してのうのうと生きていやがるんだ! 何とも言えない、これまでに感じたことのない憎悪っていう気持ちなのかな? ソイツがふつふつと湧きあがってきてザクザク刺した上に、剣の切先をグリグリと『シン』の体ン中で動かしてやるとヤロウは痛みを感じるみてえに逃げるようなカッコウして、コケラを発しながらそこから消えようとした。そんなのこのジェクト様が許すわけがねえ! グジャ、グジャグジョっ。どこがどうってのは分からねえが、ここが腹かな、って思う場所に剣を押し入れて360°回転させてやる。それじゃくたばりそうもねえから、オレがさっき喰らったみてえに腹ン中からぶっちゃいてやろうかと思い、横に凪ぐみてえにグワッて動かして。『シン』はギギ、、ィィ〜 みてえなダセエ声を出してそこに横たわった。後は簡単だ。原型が残らねえようにひき肉にしてやればもう、コケラくずも出す元気なんぞ無くなっちまうだろうって思った。オレは本能のままに『シン』を切り刻んでやる

―――つもりだった。
「あっ……」オレの中で急激に育った破壊衝動は満たされることなく、『シン』の体は幻光虫へと戻り空へと戻っていく。中から黒い、何だろうこれ? ダニ?…じゃあねえよな、何だこいつ。が現れた。丸くごろっとした黒っぽい、デケエ蟲みてえな。見たことねえけどデッカイダニみてえにしか見えねえ。黒い、悪い意味で期待を裏切らない暗い空気をまとったダニ野郎はその場でぷるぷると震えてるみてえに蠢いている。オレはそいつをどうするべきか迷っていた。でも、そいつは『シン』から出てきた物体だ。消す、しかねえ! オレが剣を振りかざした瞬間。ダニ野郎はオレ目掛けて飛んできた。「ご、…っは、……」言葉なんか出ねえ。胸にめり込んだそいつは息苦しい以外の何物でもねえ。物体ってものを無視してる。オレの胸にめり込んでくる。ぐり。ぐりぐりぐりぐり。そりゃあもう無理矢理に押し入ってくる。あ、あ…、オレの中に入ってくんじゃねえ。入ってくるな! 叫んでも喚いてもそいつは言葉が通じねえみてえに関係なく、オレの中に、オレは嫌がってんのお構いなしにすっぽり収まってくみてえに


。 



どのくらい経ったか分かんねえ。ブラスカが倒れてる。でもブラスカの死骸は幻光虫になって、オレの眼の前で消えてった。倒れてたブラスカに何度か呼びかけた。でも、もう絶命してた。オレの声は届かなかった。ブラスカ、ブラスカ! 聞こえなくてもいい。それでも呼びかけた。カンペキにオレの独りよがり。幻光虫がオレのダチを奪っていった。…初めて、思った。死体が残らないってことほど寂しくて置いてかれた、って気持ちが湧くことはねえかもしんねえ。そんな気がした。「ごめんな…ごめんな、ブラスカ」って何度も謝った。この世に生きるオレの声はきっと、オメエには届かねえ。と思うけど。

アーロンはガガゼト山とベベルをつなぐ山道で血まみれで倒れていた。ザナルカンドからそう離れてねえじゃんって一人ツッコんだ。だって、何でこんなとこでブッ倒れてんのか意味、全然分かんねえ。ありえねえだろ? オメエはオレともブラスカとも違って、召喚士でも祈り子でもねえハズじゃねえのかよ! 何とかしたかった。アーロンが何でこんな名も無い山道でくたばらなきゃならねえのか、スピラの誰もが理解できねえってぇの! オレは吼えた。その声はアーロン、オメエに届いたかな…。幻光虫がアーロンの体を包む。厭だ、とオレは縋るようにアーロンに向かって吼えた。何度も、何度も。触れられないんなら、想いをぶつけるしかオレにできることはなかったから。______幻光虫はアーロンを連れていかなかった、みてえだ。アーロンを包んだ幻光虫は周りを飛び回ってからまた、飛び去った。オレはアーロン! って何回も呼んでみたけど、ヤツには聞こえてみてねえみたい。起きてねえから分からねえが、オレはアーロンが生きてるって信じてる。
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強いて言うなら、一つだけ補足。セコくてすいません
最後に何故か瞬間移動みたいなジェクトは、多分究極召喚として召喚されたんだと思う。ブラスカに。
以上




2010/04/24 09:50:28