はち切れんばかりの欲情だけがスノウの身体を突き動かす。不思議と、さっきまで感じていた傷みはもうなかった。病は気からというけれど、怪我もまたそうなのだった。現金なものだ。嫌々するように身を捩るライトニングの姿に魅せられる。だが、物音を立てることは何よりもまずいことだと分かっている。だから小さな声で、スノウの耳許にそっと唇を寄せて言う。
「よせ」
 掠れた響きの小さな声に、スノウの興奮し切った脳内がぐらりと揺れた。婚約者とよく似た髪がスノウの鼻をくすぐる。これ以上触れては、本来なら絶対いけないことだと本能が告げていた。だが、そこでとどまれるほど大人でも淡白でもなかった。むしろ、その声はまるで、
「義姉さん…。何か、まるで、煽ってるみてえだ……」
 スノウはまたライトニングの耳許に息を吹きかけながら囁きを返す。大声と不審な音を出せないこの状況で、どう逃げ出せばよいのかと考えあぐねいているうちに、耳から首筋にかけて一本の筋が通っているかのようにスノウは舌でゆっくりと上から下へとナゾる。そこで離れるのかと思えばスノウの舌はライトニングの身体から離れずに、今度は下から上へとゆっくりナゾっていく。まるで己で見つけた道のように、何度かソコを行き来して、やがて耳朶をやさしく食む。ライトニングはそうして与えられる感触にただ、息を詰めて身を硬くするばかりだ。ゾクゾクした感覚が背中を通って脳に甘く痺れにも似た感覚を与えてくる。何も考えられなくなるような、こんな感じは初めてだったので、どうすればよいか分からなくなった。ふ、とスノウがライトニングの耳許で笑ったようだった。と、途端にライトニングはハッとする。正気を取り戻す。こんなことをしている場合ではないことを思い出す。どん、とスノウの身体をベッドへと押しやる。相手が怪我人であることもまたやりづらいのだ。大きな音を立てないように、大声など以ての外。何より恥ずかしい思いをするのは全裸になってしまったライトニング自身なのだ。スノウは呆気なく再びベッドの上に横になったが、それはライトニングも一緒だった。肩を組むように回された手はそう簡単には外してなどくれない。スノウの厚い胸板に頬を寄せるみたいな格好をして、ライトニングは初めてスノウの心臓の音を聞いた。聞きたくて聞いたわけではないが、少なくとも伝わってくる力強い鼓動はどくどくと早鐘を打っている。スノウもこのおかしいとしか言いようのない状況について緊張しているのだとライトニングはようやく気づく。話の余地はあるのかもしれないと思い、ライトニングはスノウの顔を見て口を開いた。
「これ以上、余計なことはするな。今なら、無かったことにする……だから」
 違う、こんなことを言おうとしたんじゃない。もっと、もっと辛辣な言葉でスノウを非難してやろうとしていたはずなのに。ライトニングは自分の口から出てきた弱々しい言葉を恨めしく感じた。何を遠慮することがある? そんなことを思いながら、それでも目の前の怪我人に、ついさっき激しいキスをしたこの男に遠慮しているのかもしれないと感じた。スノウは目を細めて何かを言いたそうにライトニングを黙ったまま見つめている。不自然な沈黙が、隣の部屋のボソボソとした会話を聞こえさせる。ホープとホープの父が会話をしているらしかった。あとはテレビの音、たまに聞こえる大きめなサッズの声も。父子の気持ちを察することのできる大人は彼しかいない、むしろ、サッズがいて良かったのかもしれない。どんな会話が繰り広げられているのかまでは聞こえはしなかったけれど。音のない中で見えるのは、薄暗い部屋の中で目の前にいる相手の様子だけだった。ライトニングからはスノウが。スノウからは素っ裸のライトニングの姿だけが。そう、素っ裸のライトニングだけが。
「義姉さん。余計なこと、って…なに」
 疑問符なんてなかった。噛みつくみたいにライトニングの乳房に吸いついた。白く浮かぶきめ細かい肌は、ただ嘲笑うみたいにスノウの口へと、手へと、身へと吸いついてくるようだ。は、は、と短く呼吸を繰り返しながら息を殺すライトニングの姿を見て、彼女は間違いなくこの状況で女として感じているのだとスノウは理解した。あとは身体に聞けば分かることだ。「なぁ、余計なことって、」ともう一度スノウは聞きながらつんと尖った乳首を片手でいじりながら、もう片方は吸いつきながら背中を愛撫して。それでも息を詰めて歯を食いしばるライトニングはとても、いつもの彼女とは思えないほどに弱々しい存在だとスノウは思った。背中を撫ぜる手を髪に伸ばして、ゆっくりと頭を、髪を撫ぜていく。その時に同じ髪色をしたセラを思い出さなかったはずもない。愛おしいセラを思いながらライトニングに激しいキスをした。耳の中に木霊する舌を絡めあう卑猥な水の音が、ただ互いの興奮を煽った。だんだんと、欲望のタガが外れて、理性なんてバカみたいに思えてくる。目の前の快楽を貪るのも、また人間ではないかなどと。胸の先から与えられる僅かな、だが波打つような甘美な感覚にただ、ライトニングは翻弄される。
「余計なことって、コレ? 義姉さん、乳首、勃ってる……」
 囁く声で、だが、確かに届く。ライトニングはやめろと言ったつもりだったが、言葉にすらなっていなかったかもしれない。聞こえるのはスノウとライトニングの息遣い、囁き、スノウが舌を動かす度に響く水の音。再びスノウが胸に顔をうずめた。この背徳的な状況こそが、情欲を煽り立てるのかもしれない。スノウの無精髭がちくちくとライトニングの柔肌を刺激する。それだけのことで、は、は、と呼吸が乱れてゆく。妹のために状況にほだされてはならないとライトニングの理性が告げている。わんわんと警笛は鳴っているのに、それはあまりに微弱な音で、やがて聞こえなくなってしまう。
「義姉さん。俺のも、触って」
 ライトニングの手を取って、スノウは胸にむしゃぶりつきながら自分の股間を触らせる。ズボンの上からでもはち切れんばかりに膨らんでいるソコ。カッカと熱を持っているのが伝わってくる。ライトニングの手に擦り付けるように腰を動かしては、ヒーローの笑顔を浮かべる。なんてヤツ。そんなことを思いながらも、ライトニングは女として欲情されることもまた嬉しいものなのだと感じずにはいられなかった。そう、セラを護ると決めた時から、彼女は女を捨てたはずだった。子供であることも捨てたはずだ。だが、こんなことで堕ちてしまいそうになる。流されてしまいそうになる。あまりに、スノウから与えられる快感と、体温の温かさに溺れてしまいそうになる。それほどに、名前とは裏腹にスノウは温かい。そして、その温かさがライトニングには必要なのだということも。
 お構いなしで乳を子どものように吸うスノウ。ちゅ、ぢゅ、と音を立てられる度に聞こえてしまうのではないかと思ってハラハラした感覚はどうしようもない。それがなくなってしまえばきっと、こうした状況に身を任せて楽になってしまえるのだろうが、そんなことはライトニングのモラルが許さないのだ。快楽にいとも簡単に溺れるなどと、これまでの軍人生活をやめた途端に堕落したようではないか、そうライトニングは思ってしまうので。
「義姉さん見てたら…もう、俺……」
 スノウの吐息が熱い。ふぅふぅと耳にかかる度、彼の股間の固さと熱さを感じる度、ライトニングは心中穏やかではなくなっていた。切羽詰まった声にほだされそうになる。耳にかかる息すらも快感を呼ぶだなんて生まれてはじめてのことである。ぞくぞくと全身を震わせて、そして身体から力が嫌でも抜けてしまうのだ。スノウが被さるようにして激しいキスをしてくる。子どものような触れるだけのキスはどこにいったのか。もう、あとは流れるところに流れるしかない。そんなキスだ。舌と舌を絡ませ合うと、くちゅりと音が鼓膜の近くで何度もいう。それが互いの興奮を煽るものだから始末に負えない。もう、身体に力など入るはずもない。気づけばすっかりライトニングは押し倒されて仰向けに横になっているのだ。妹の影を見つめる男によって。
「あっ…!」
 思わずライトニングは声を上げる。それは、感じたせいでもあり、相手への言葉が出なかったせいでもあった。胸を揉みながら、ライトニングの股間の茂みに唇を付ける男の姿。そしてそこからあられもない、濡れた音が小さいながらも確かにライトニング自身の耳に届く。恥ずかしくないはずもなく、そして、気持ちよくないはずもない。敏感なソコはずぅっと前から、スノウとこんなふうになってしまってからというもの、確かに女の身体として欲していた感触だったから。
 ほしいのに、…ほしくない。
 それを言葉にしたところでなんの意味があるのか。理由などスノウとて同じで、きっといくら馬鹿者であろうとも瞬時に理解できてしまうだろうけれど。卑猥にペチャペチャ、と舐める音がする。ドコを舐めているのかは感覚で全て分かる。は、は、と短い呼吸に伴った喘ぎが洩れる。
 そんなライトニングの手にはズボンの上ながらもしっかりと存在感を示すスノウの男の証が凛としている。スノウはズボンをずり下ろし、面倒そうにトランクスからソレを取り出し今度は直にライトニングに握らせる。ライトニングがいくら色気のないとはいえ、もちろん美人なだけにまったく経験がないわけではないのだが、だからといって男に慣れ切っているわけでもない。熱いスノウのペニスに直に触れてしまっては言葉もなにもあったものではない。ただ、本能的に握らせられた手を動かしてソレを擦ってやる。そうすれば自分と同じように気持ちよくなれるだろう、そう思ったのかもしれない。マスターベーションの知識だってないわけではないのだから。だが、スノウの舌の動きが早くなるにつれ、擦ってやることもままならなくなっていく。ライトニングは、ダメだと自分に言い聞かせながらも、やはり、溺れた。
 スノウはライトニングの股間に顔をうずめ、最初は舌でチロチロと短めなビラビラを優しく舐めた。それだけでもライトニングはビクビクと全身で応え、とても気持ち良さそうにしている。もちろん、彼女のソコの濡れ具合がそれを物語っていることは言うまでもない。トロトロと粘着質な液体が口の中を微妙な甘さと酸っぱさで犯す。じゃあ、と舌を固くしつつ奥へと伸ばすのは当たり前の行為と言えよう。ライトニングも感じているのだし。そして吸う。そうすると、面白いほどに腰がビクッと跳ねるのだった。いつもは、誰の力も借りないなどと強がっているライトニングがこんなふうに素直に反応することが愉快で仕方がない。だから今度は強めに何度も吸いつくと、抑えきれない声が少しだけ洩れた。だが、それと同時に隣の部屋のテレビの音も聞こえてきたので我に返らないわけにはいかない。スノウは自分の指をライトニングの口に入れてから、再びソコを吸いつくことにした。声は、ほとんど掻き消される。気持ちよくてたまらないといわんばかりに、ライトニングがまったく抵抗しなくなったことが嬉しい。スノウのペニスを握った手はそのままだったので、軽く腰を動かしながらそのままライトニングのことを攻め立てる。つと視線を上げた時に合った目は、いつものライトニングのそれではない。焦点の合わないうつろう視線がフワフワしている。スノウの胸をいじっていた手が股間へと伸び、入り口をぐちぐちといじくる。そうしながらスノウはライトニングの口を吸った。ライトニングの身体から力が抜け切ってくたっとなるまでそうした。そうなるまで、ほんの数分だったに違いないが。スノウももうまともな思考などできっこない。ライトニングがぐったりしたその姿を見下ろしながら、ライトニングの体液で濡れた指をペロペロとやった。糸が引く様を見せつけながら。そして、自分のペニスを扱いて、なんと、くたっとなったライトニングにザーメンを飲ませたのだった。もちろん、彼女は初めてのことだったし吐き出したのだが。
「…義姉さん、まだ、イって、…ない?」
 ライトニングにティッシュを渡しながらも、その熱い身体に少しでも、と触れながら掠れた声で聞く。もちろんスノウはライトニングからの答えなど待ってはいない。再び、ライトニングの股間へと、何をも構わずソコへ舌を伸ばす。尖らせた舌をぺちゃり、とちいさな音と共に鳴らせばライトニングの身体は大袈裟ではないかと思うほどにビクついて、それを応えるようにじゅわりと液が、スノウの口の中にそれは伝う。感じているという証。それに気を良くしたスノウはさらに音立ててソコを舐めて、そして吸って、しゃぶった。やらしいことだらけだ。下心などありませんだなんて、誰もそんな見えすいた嘘は口にするのも、馬鹿らしいと思っている。だから、今更口にもしない。口にしなくても構わないことなど山ほどある。ぢゅぢゅ、と卑猥な音を立ててスノウはライトニングのソコを吸って、吸って吸って、そして彼女の力が抜けたのを見計らって、濡れそぼったソコを拭った。ソコはもう、ビチョビチョに濡れていた。ヒクヒクと物欲しそうにソコは蠢いていたが、そんなことを思ったのは気のせいかもしれない。証拠がないことをどうこういうことなどできはしない。気をやった彼女は、もしかしたら愛するセラよりも愛おしいかもしれないなどと、そんな下らなく、そして信憑性あることを思ってしまう。荒い呼吸のままのライトニングとスノウは目が合う。ライトニングの目にはうっすらと涙のような光が見える。分かりやすくいえば、目がうるんでいる。細めた目尻に、できる限りの優しさでキスを落とす。ちゅ、というリップ音が小さく響く。唇を離す際、まだ離れたくないと言わんばかり、名残惜しげに二人の間に糸を引く。ぬるりとした感触から意識が離れる前に、周囲の生活音がようやく互いの耳に届く。サッズの声が二人を正気に戻す効果があった。それに加え、まぁどちらも気持ちの良い思いをしたのだし…という思いもある。ないまぜになった気持ちのまま、二人は気だるい身体をくっつけたままでしばらくは呼吸を整えていたが、やがてスノウから身体のベタつく部位を拭いてもらいつつ衣服を手渡されると、ぼんやりしていたライトニングとしてもハッとせざるを得ない。だが、言葉はとてもじゃないが出ない。こんな場面で何を言ったらよいかなんて、どんな書面にも載っていない。カッカと火照り切った熱の冷めない身体のまま、慌てて服を着る。口止めなどするまでもない。二人とも、大人なのだ。
「……大丈夫かな」
 そのスノウのボソッと呟いた言葉の意味がライトニングに伝わったかどうか分からないが、ライトニングは衣服を身につけ、ようやく大きく息を吐いた。何度も深呼吸をすることで、落ち着こうと躍起になっていた。スノウときたら、出すものを出してしまっていたので意外にも落ち着いたものだ。二人とも呼吸が整ってぼんやりしていたところに、ホープが現れた。今まであんな、あられもないことをしていましたなんて、この少年に知られたならきっと、謝罪をしてもしきれないだろう。雄のニオイのこもった室内に長居させたくなくて、傷む身体を引きずるようにしながらスノウは立ち上がる。少年の母へのこと、そして、その旦那への謝罪へと考えをシフトさせながら。今までの甘く疼くような時間は、まるで嘘のように。バルトロメイに謝罪するのと同時に、その息子のホープに、そして、今さっき身体をつなげかけたライトニングに。その妹であり、フィアンセのセラに対しても。スノウは深々と頭を下げたつもりで、
「俺の責任です!すみませんでした!!」
 ルシの男はまず、顔を見ることできずにただ、ただ謝った。その様子を見て、まだ熱の残ったままのライトニングの身体はどうしてだろう、ずくりと女の性が疼いて潤んだ。まだ、何も終わっていないのに。セラもルシも何もかも、すべて。バルトロメイの目だけがあまりに優しい。


麗しの未熟3
title of : goz


131013

久々にFF文です。
エロサイドは前に書いたものだったんですが、、、まぁFF13ライトでますし?昨日FFX予約してきたし??(無関係

FF13ライトは思ったよりスノウが荒んでるようなので楽しみだったりw
まさかの ルシ×戦女神 ソレなんていうエロゲ? フラグのニオイがしますwww

予想外にFF13-2がセラ主役だったのでびっくり…というか、まだエンディングまで全然いけてなくて、FF13ライトやるどころでは、実はないのですが。。。

まだまだ13ストーリーの合間にエロスを入れていくのでよろしくお願いします!
つうか、スノウってなんかムカつくよね? え、違う?

あとは、できることならホープ×ライトね。ここら辺はまぁ鉄板だよね13のバヤイ。時点でヴァニラ×ファングの百合ん百合んなワールドw 絶対ヴァニラってエロいんじゃないかと。
そんなこと言ってるワイの方がエロいw

これから、やりまくる話の予定なのですが、どう終結するかは………まだ考えてないのでした。まぁちんたら待って

2013/10/13 23:22:35