電車の中。背が高いぶん、目立つ男一人。
風邪でもひいているのでしょう。熱のある顔をして周りを気遣わしげに見ています。
彼は予定の駅に着くと、ふらふらしながら電車をあとにしました。彼はそのおぼつかない足取りで、吐き気でももよおしたのかトイレの個室に入っていきました。彼は手早くズボンを下ろして腰掛けます。ゲリですか、ひどいんですね病院に歩いていけますか?なんて思ってはいけません。もっとよこしまなものなのですから。彼はもうガマンできないといったふうに股間をまさぐっています。アレっ?パンツを履いてるみたいです。どうやら穴開きパンツというヤツです。穴が開いている時点でパンツの役割を全然果たせていませんが、これはそういうプレイ用のパンツらしいです。何でこういう人はプレイを部屋の中だけで楽しめないのでしょうね。周りが知ったら、どんな顔をすればいいんですか。
この穴開きパンツは、入れたい部分に穴が開いています。パンツを履いたままでも楽しめる、といったスグレモノなのだそうです。ハッキリ言えば、脱げや!という感じなのですが、好きな人は燃えるのでしょう。彼はそのまま入れている物を動かします。これはバイブですね。最近は若いカップルでも使うらしいですが、このバイブというものは科学的に見ても快感を与えるという点において、理にかなっている商品なのだそうです。バイブの振動数が人間に快感を与える上でベストな振動数なのだそうです。それにしてもよこしまなものに対しては、人間はとてつもなくがんばって進化させるものなんだということが、イヤでも解ってしまいますね。
彼はバイブを動かして、声を出さないように喘いでいます。声を出さないように、と言っても、呼吸がもうすでにうるさい、というか過呼吸ですからトイレに入ってきた人なら、聞こえるんです、静かな場所ですから。でも彼はおかまいなしです。自分一人の空間ですから傍若無人になっているんです。気付かれたらどうするか、なんて考える余裕が無いんです。理性失いかけていますからね。その証拠に彼は欲望のまま自分自身をいじくりまわしています。濡れた音も周りに響いています。公衆便所は音の反響がいいですから。これだってトイレに入ってきた人が聞いたら異常な音だと察知しますよ。予想外ですし。
彼はそのまま快感を貪っていましたが、その時ふいにトイレに入ってくる人の気配を感じました。その瞬間に理性を取り戻して、手を止めました。そんなことをしていると分かったら、恥ずかしいですから。その辺はふつうなんですかね。露出狂なのかと思ったら。アレなんですね、バレそうっていうスリル。小学生が別に必要でもない物を万引きする、みたいな感覚。たぶんそんな感じなんですよ。彼は羞恥で燃えるタイプなんです。だからこんなことをしているんです。
その個室で待つ間、用を足す者がいるわけです。彼は燃えていたから凄くじれったい。もう触りたくて仕方ない。でもバレたら…なんて思っていたら、外から声をかけてきます。
「でておいで」
ここでこんなことをしているのを、分かっていたみたいです。そう、彼はこれをやらせていた張本人ですから当然です。こんなヤツは、一言で言うとヘンタイですね。トイレに入っていた彼は、出てきます。仕方なしにズボンを上げて。まだ足りないのに、といった表情です。
そう言えば紹介をしていませんでしたね。バイブを入れて歩いていた彼は○○、トイレに入ってきた彼は××、といいます。彼らの馴れ初めを話しておきましょう。知っている限りですが。
こういう関係になったのは、少し前のことです。そんなに何年も前の話でもありません。マンネリしてしまってSMプレイに走ったカップル、というわけではないんです。もともとそういう趣味だったんです。なるべくしてなったカップル、みたいな。

では馴れ初めを。
××は、理由は分からないんですけど、○○のことを凄く惚れてしまったんです。惚れることに理由なんていらないじゃないですか。だからここではあえて問題にしませんけど。理由が無いから片付くこともたくさんあるでしょうし。それはいいんです。そして××はもちろん、その気持ちを、好きだっていう気持ちを伝えたくなります。告白したかったんですよ。でも××はシャイですから素直に好きですなんて言えない。でも好きなんです。好きだから○○のこと、なんでもいいから凄く知りたいと思った。××は○○をいつも見続けた。追い掛け続けた。行ける場所ならどこにでも。けれど○○の顔を見てしまうと話しかけることができなくなるのです。それで××は今まで以上に見ることだけに専念しました。そう、××はストーカーになったのです。ここまで来ると異常愛です。○○はそれを知りません。
それを知ったのは、ある日のことでした。ごみごみした場所にいた時に、○○は痴漢に遭ったのでした。
最初は気付かないふりをしていました。誤って触れてしまっただけなんだろうと思ったのです。そんなことにあった経験もないし、自分があうはずはないと思っていたからです。でもそれが二回、三回、と増えていくうちにこれは痴漢であると分かったのです。そうなると、これは噂の痴女さんかな?なんてヘンな期待をし始めていました。
その頃、○○の周りでは今までにないようなことが起こり出していたのです。見られている感じがする、見られている、というか見張られている感じがするのです。そう思い出すと、ちょっとした今まで気にしなかった出来事の一つ一つにも、妙に警戒してしまうものです。例えば無言電話一つにしても。そう、この頃からストーカーの存在に気付き始めていたのです。そして、○○は勇敢にも痴女さんの手を掴んでみよう!と決心したのでした。もちろん、決心に至るまで少々のタイムラグがありましたが。やはり恐怖感があるのですよ。
そうそう、○○は仕事では若いのにいいポジションに就いているんですよ。でもテングにならないイイ男なんです。そんな性格だから部下には人気があります。しかし○○は上司にはしっかり自分の意見を言うものですから、少々煙たがられていました。…とは言っても煙たがっていたのは一部の人。賛否両論、といったトコロでしょうか。
そんな○○はその次の日、やっぱり痴漢に遭いました。相変わらずベタベタとやらしい手つきで触ってくる。こっちはおさわりパブじゃないってーの!ガッとその手を掴むことが出来たのです。この痴漢めぇ〜〜!と思いながらその顔見てみると、なんだか無垢な少年じゃあないですか。予想外です。エロババァかと思っていたものですから。まさかカワイイ顔した男の子だなんて。年下の子に痴漢されていたのか…なんとも言えない気分です。でも被害こうむっていたのは事実ですから、怒ってやろうと思って彼を外に連れ出して問いつめてみました。意外なことに、少年は冷静でした。
「そう言いますけど、あなたは感じていた。私に触れられて感じてたでしょう」
この一言で、立場は逆転してしまったんです。○○は、どうやらM根性に目覚めてしまったようなのです。
それ以来、彼らは今のような関係が続いています。
××は、好きだからそのような関係を結んでいます。もちろん彼は不器用すぎて気持ちを伝える術を知りません。
○○、彼の気持ちは分かりません。何も言いませんから。ただ、言うことを聞く、ということで快感を得ています。快感のためだけに言うことを聞いているのかも知れません。こういう関係が続いているから、気持ちが向いてしまったのかも知れません。分かりませんが、彼らはそれ以来ずっと触れ合っています。
そして××は○○を連れ、電車に乗り込みます。
ふつうに電車の中をやり過ごすのかと思いきや、××は○○に痴漢を始めます。意味が分かりません。××、彼はたぶん見られてもいいと思っている、いや、見られたいと思っているのでしょう。わざとらしく電車なんかに乗って○○の敏感な部分を刺激するのです。○○は声を出さないように必死にこらえるだけです。ふつうに考えると嫌なはずなんです。ここまで被害に遭っているのですから警察にでもなんにでも相談すればいいのです。でもそれをしません。彼はこうされることを望んでいるヘンタイです。仕事では、マジメにやりこなしていますから、溜まったうっぷんをこうして晴らしているのかも知れません。彼は言わないですが、見られたいのでしょう。もちろん隠し持った本性、といったところでしょうが。ですからこの二人は凄くいいカップルなのです。凄く気が合っています。
しかし実は彼らは恋人かどうか、本人たちも分かっていません。どちらも何も言わないし、何故か言えないんです。こんな恥ずかしいことしといて恥ずかしいもクソもない、と思うんだけれども、そういう話には一切触れていません。でも趣味は合っていますから、お互い必要としている…はずなんです。言わないけれど。まぁ言うならばセフレなんです。
彼らは、そのままバレそうな、バレなさそうな、危うい均衡を保ちながら電車を降りました。
その間にも○○には快感が押し寄せています。もう早くなんとかしたい、そう顔に書いてあります。目でねだっているわけですね。エロ大王ですよ。頭の中、早くヤリ…いや、ヤラレたい、イキたい、それしか考えていません。というか考えられません。エロ100%です。隣にいる××だって早くヤリたいけど、それより焦らしまくることが面白い。その反応を見るのが最高に楽しい、なんて考えているから意思の疎通が微妙に食い違っています。同じところはエロドピアな部分だけです。
ゆっくり、ゆっくりと○○の家に辿り着きます。二人は家の中に入ります。○○は密室に入ることで押さえがきかなくなるのでしょうね、ズボンを脱ぎます。ズボンを脱ぐと、あの穴開きパンツ。××は近寄っていって○○に触れます。体中あちこちを指と唇でなぞっていきます。これも焦らしのテクニックですね。××はテクニッカーでしょう。エロテクニッカー。全くもって自慢すべきところの無いハイレベルさです。なくても困らないテクニックの一つです。
早く触れて欲しいと震えている器官の側で手を止め、また別の場所を攻める。もう長い時間こうして焦らされています。○○は無意識に腰をくねらせます。分かり易く言うと、ただのインラン野郎ですね。例の穴開きパンツも、快感のために湿っています。○○は気持ちいいのだろうけれど、こっちからすればちょっと‥いやかなり気持ち悪い。このドM野郎!と思ってしまいます。ちょっとヒドイ発言だったでしょうか?
触ってくれないじれったさから、パンツを半分くらい下ろして自分で触り始めました。ふつうなら恥ずかしくて出来ないことです。コイツらはいつもこんなプレイをしまくっているのでしょう。なんといってもエロリアンズですから。しかもパンツを下ろしたときに、そそり立ったものから溢れる樹液が粘っこいせいで透明の液が糸を引くんですよ。しかもその液、パンツ中に付いてますからベタベタなんです。その上粘液だからテラテラ光るんです。股間光らすな!と思いますよ。
××もやっぱりこれを見ると触りたくなっちゃうみたいで……って、舐め始めました。濡れまくっているから音がするんです。分かりますね?水っぽいやらしい音ですよ、その液をすすったりするんです。絶対おいしいわけないと思います。どっから出てるか、って思ったらおいしいとは思えませんね。有り得ない。でも何故か「甘い」とか「おいしい」とか言うんです。そう言われたら言われた方は、思い出したかのように恥ずかしくなって、その恥ずかしさにより快感を更に増します。増すと興奮と快感から先端から先走りの液が出ます。…こういった終わらない時計の針みたいな食物連鎖みたいな循環が生まれているわけです。って勉強してるわけじゃないんだから…。
そこで、今まで快感を増していたグッズ、バイブを抜きました。○○は感じているから抜いて欲しくないんです。抜くなら抜いたで代わりの物が欲しくなるんです。もっと太いヤツとか…。でもその時はまだ××は上着すら脱いでません。だからなんで?って顔をしてますね。本人は意識してるわけじゃないんで分かってないと思いますが。分からせるために、ビデオに録っておくといいと思います。そんなことしたら恥ずかしい顔しながら悦んじゃうか。もうどうすればいいか分かりません。
抜いたらそのまま。何するわけでもありません。要するに、焦らしはまだ続いているのです。いつまで焦らすんだ、このエロエロマン!怒鳴りつけたくなりますね。そうされればガマンできない○○は、自分で指を入れ始めました。少しでも触れたりするとやらしい水音が部屋に響きます。結局××の前でオナってるだけの話です。Sな××は、自分の目の前でオナニーさせて、支配欲を満たしているんですね。確かに支配した、いや、し尽くした感はありますね。でも、何してんだお前ら、だったら一人一人別々にやれ!とかそういう感じです。そんなことを言ったら、元も子もありませんね、申し訳ない。
でもインラン野郎はそれじゃあ足りないから、お願いするんです。満足させて、イカせて、入れて、ってねだるんです。××のズボンのチャックを開けながら。ああ、そういえばこんなAV見ましたねぇ。お前らAV見過ぎだよ!この独身一人暮らし供!
でも言うことを聞かないんです。聞いてやらない。まだ触ったり指入れたりして遊びます。そのたびに○○は体全体で反応しますから、余計面白いんです。ささいな感触でも反応する、体全体、細かい部分まで、全ての器官で「今気持ちいいです」ということを表わします。○○はたぶん脳内モルヒネ出まくりです。今凄く幸せでしょうねぇ、でも頭悪くなりそうですね。こんなことばっかりやってていいわけないじゃないですか。
○○は××の屹立の上に腰を据えて、ゆっくり腰を下ろしていきます。騎乗位ですね。入っていく感触が気持ちいい…これはお互いです。動き始めると上になっている方がリードしますから下の方は気持ちよくなかったりする。そうなると、××がへたくそ、とか言って容赦なしに頭をたたき始めました。意味が全然分かりません。だったらお前の好きなように最初からガーーて入れればいいだろうが!とか思いますね。でもそれでは××の支配欲は満たされないのでしょう。ドSというものにも困りものです。こんな相手だったらハイハイ言うこと聞いてるしかないんでしょう。ただのワガママ野郎じゃないですか。絶対イヤですねぇ〜、相手になること自体が無理!みたいな。
気が付いたら××が蹴りを入れ始めました。されるがままの○○。ドメスティックバイオレンスというヤツです。あれは夫婦ですか。でも○○の場合は喜んで、甘んじてそれを受けているかも知れません。どう見てもドMですから。マゾヒストはふつうの人が「暴力」と感じることですら、快感を覚えると聞きます。その証拠に○○の股間は元気なままです。上向き調子です。こんなこと上向きでどうするんでしょうか。まぁでも考えようによっては、かなり幸せです。でもかなり羨ましくはありません。そうなりたくはありません。理解不能です。
××は乱暴に足を広げさせ、やっと自分自身をあてがいました。合体!ってやつです。釣りバカ日誌です。冗談です………。
激しく揺さぶっています。まぁ激しいのはいいんですが、されてる方も悦んでいるみたいだし。でも汚いと思うじゃないですか、まぁバイブを入れて散歩する前に洗浄してるんですけど。帰ってきたらこうなるの、分かってますからね。でもやっぱりいくら洗浄したからって、コンドームくらい付けないと性病が怖いですね。ゲイの間ではハンパじゃなく多いですから。お前らみたいなヘンタイ、なっても知らんけどね。避妊以外に使い道があることを忘れていませんか?
そのまま××は欲望のまま犯しました。××は大いに満足顔です。中出ししましたからね。もうやりたい放題です。しかし○○の根元を握って離さない。やっぱり今日は満足させてあげる気はないようです。もちろん○○の方は頼み込みをしているんですが、絶対聞く様子がありません。S純度100%の血統証付きです。自分は満足したから、服を着始めました。もう帰るようです。その上、絶対優しさではないことが分かると思いますが、○○にも服を着せてあげています。有り得ません。こんなヤツ、いち早く手を切りたいですね。でも○○はそれにハマりまくっています。
××は満足の笑みをたたえながら、出て行きました。
「今日は、一人Hは禁止だよ。したらおしおきだよ」
なんてセリフ残して。まぁ100%ヤリますね、ここまでしといて、ってことです。おしおきって何があるか想像もつくようなつかないような、そんなSMプレイでしょうけど、それを○○は口では言わないけれど受けたいでしょうから、確実に一人で楽しみますね。彼は絶対どんな恥辱を受けても、ドM精神で乗り切れますから受けたいでしょうね。気が狂っているとしか思えません。信じられないことだらけです。


どうだったでしょうか。エロい人たち、いやSMプレイを楽しむ人たちをレポートしてみました。とは言ってもこっちはふつうの感覚ですから信じられない!と思う出来事が山のようにありすぎて、どう表わせばよいか想像を絶していました。お陰でツッコミのようなボケのようなことをたくさん書いてしまいました。そして、プレイ中の人たちを中傷するような文章になってしまいました。本人たちがいいと思っているならば、我々他人には言うことは何もないのですがね。
しかし人前でそういうプレイをするのは、やはりやめた方がよろしいかと思われます。やはり不快感を覚える人もいるはずですから。もちろん喜んで見る人には、いくらでも見せてやればよいでしょう。どちらも喜んでいるわけですから、いいことだと思いますよ。






※エロ小説を書こうとしたなれの果てです。SMプレイをしている人たちの様子を、変わった視点で(イヤ普通なんだけど)書いてみました。その視点側の説明が長過ぎて、メチャクチャ長くなっていました。盲点です。
この作品には名前を入れていません。これがミソですね。○○はネコのドM。××はタチでドS。分かり易く掴み易い。好きな名前を入れればいいじゃん?ただそれだけのこと。Hなシーンは軽く書いて、あとは読む人の想像力にお任せする…かなり他人任せのウンコちゃん作品であると言えます。
ストーカーという時点で、マリオさんを思い出してもらえれば凄く喜ばしい限りですね、ユーミンの真夏の夜の夢を歌いましょう!


あとがきのあとがき☆
何でこんなの書いたんだろう?好きな人は愉しんでね(笑)
そういえば、最近気付いたのですが、ネギはどうやら「電車の中で痴漢」っていうネタが好きらしいです(馬鹿じゃねえの)エロと言われて想像するのがそんなネタばっか(意味わからねぇし…2006.1.21)


さらに追記。
ドリーム機能を追加して、感情移入して読んでみて下さい。好きなヒトの名前とかいれろ。(2008.3.14)



久しぶり追記。
昔つくった一番古いホームページから持ってきました。そろそろつぶすつもりで。
なんだろう。ホモが好きだったんだと思います
ケツアナのどこがいいのかよくわかりません

たしか無双の陸遜×阿蒙が元ネタだった気がします

これ書いたのかなり前なんで、エロい事興味あったんだと思います
若い時の自分ってえろいんすよね(笑)そんなん言っちゃダメかw
(2014.10.02)