俺は、バレンタインも近くなった日に、フラれました。告白もしてないのに、好きな子にフラれました。目の前が真っ暗になりました。何も考えられませんでした。でも昔のことを思い出していました。俺の母はクリスマスが関係ない人なんです。でも俺はクリスマスにはやっぱり楽しい思い出がほしいと思ったので、母にねだりました。母に一蹴されました。その時はショックで、部屋に行って隠れて泣きました。それをふまえて、その次の年のクリスマスになりました。俺は子供心に、どうしてもその日を特別な日にしたいと思いました。それでいいことを思いつきました。その日、俺は母のところに行って、肩たたきをしました。母は大いに喜んでくれました。こうすることによって、来年のクリスマスに何かあるかも、と思ったのです。それに母が疲れているのも俺は知っていたから。そして次の年のクリスマスがやって来ました。俺は待っていました。そう、母が、何かをしてくれるんじゃないかって、期待して。プレゼントは期待していません。そんなにお金に余裕がないのは分かっていたから。でも、一言、「クリスマスだね。」それだけでも俺は感動したと思います。しかし、何もありませんでした。何一つ。「クリスマス」の「ク」の字も出ませんでした。俺は、泣きたくなりました。たぶん、部屋で泣いたと思います。でも、次の日に、母の肩をもんであげました。母は喜んでくれました。それだけです。そんなことを、俺はフラれた時に思い出していました。強烈な気持ちです。俺は今、その子の前で泣かないようにしながら、返事を返すだけです。平静を装っていないと、足元から崩れそうです。自分が今どんな顔をしてるか、なんて知りたくもない。俺は気にしてないし、別に好きってわけでもないって話をしたけれど、本当は好きでした。でももうだめなんですね。俺はだめです。俺みたいなのいない方がいいんだ。情けないとしか言えなくて、俺はこれからどうすればいいのか、全然分かりません。家に帰る途中から、もう泣きました。もうどうしようもありません。救いようもありません。



☆2005年のバレンタイン直前にさかさかっとかいたシロモノ。別にフラれたワケじゃないんだけど…
ヒロシが人気出たせいなのかなんなのか、やたらヒロシっぽいネタ(笑)


追記
確かなんとなく改行しないことにしたんだっけな。
書いたのは覚えてる。このころ、そういう文を書くのに凝ってた。(2014.10.2)



2004/02/14 12:25:08