男鹿の家に来てゲームをしている古市。というか男鹿のドラクエのレベル上げの手伝いを強制的にさせられているという状況。結局ぐるぐる回りながら○ボタン押しっぱなしなので別段テレビ画面を睨みつけている必要もないので2人はダベっていた。はぐれメタルが出た時だけ画面にかじりついていればいいのだ。不意に古市がいやに真面目な表情をして言う。
「なぁ男鹿、お前、最近……オナってないだろ」
「何だ急にその質問は…。俺をジイサンか何かだと思ってやが」
と返す男鹿だったがどうやら当て嵌まるらしい。アゴに手を当てて、今度は自分の股間を触ってみる。完璧に思い当たる節はあった。16歳の少年のクセにもう枯れてしまったのか?などと考えながら複雑な表情を向けた。
「お前は分からないだろうが、中学の時に比べたらお前の部屋からあのイカ臭さが消えた、と俺は思う!」
「待て、俺をオナニー猿か何かのように言うな古市」
「理由も俺は分かっている…!」
 そういうや否や古市は哀しげに眉間を押さえてその場に蹲る。投げ出されたコントローラを「あっ」と言って拾う男鹿が見た画面の先にはぐれメタルがいた。すぐさま話を中断し蹲る古市は捨ておいた。4人パーティではぐれ者を倒してからようやく男鹿が向き直る。
「で、何してんだお前、死ぬトコだったろーが。使えねえな」
「あまりに哀しいのだ、…俺は。だって、ヒルダさんをあんなことやこんなことをイタしてるから……だからだろうっ!!!」
「…話になんね〜」
 呆れたような顔をした男鹿から最強のデコピンを戴いた古市は更に蹲ることとなった。
「忙しくてそれどこじゃねーんだよ俺も」
「お前ソレ結構やばいことなんじゃないか?インポになったらどうすんだ」
「そればっかだな古市…」
「だってそりゃお前、結婚とかあるだろこれからいろいろ」
「心配するな。朝立ちしてる」
「そうか!じゃあこれ」
 大量のエロ本とエロDVDをどさりと部屋の真ん中に置いた。瞬時に男鹿は古市の企みを読み取った。つまりは使い古しをやるよいらねぇから、ということである。だが男鹿としてみればいらねぇよこんなもん、である。押しつけて帰ろうとしている幼馴染を捕まえる。ぐりぐりとゲンコツを額に押しつけてタップリいじめてから帰らせてやった。もちろん玄関から送る時はしっかりとロ―キックで。
 古市を玄関まで投げ捨ててから部屋に戻ると、エログッズの中にヒルダがいた。しっかり手にして本を読んでいる。目が合った。
「ほぉ…貴様、こういうのが好みなのか」
 ひどく尊厳を傷付けられた気分だった。古市クン、明日土下座ね。

散らかった部屋には
爪が割れました

11.09.16
いいですねぇ〜、こういう小ネタ中の小ネタ!
書いてみたいなぁと初期から思ってたんですけど、書いてみると大して面白くもなんともないっていう(笑)
まぁ男鹿も普通の高校生ですから。でも性欲とかよりはケンカ欲にいくわけです。身体が忙しいと溜まらんしね、スポーツ少年とかはオナニーとか多くなかったりするわけですよ。でもニートとかは部屋ひきこもってオナニーばっかしてますからね。分かりますか?
何よりベル坊の夜泣きとかの電流ビリビリで精子なんて死んでますから。溜まるわけないって勝手に思ってます。
曲:小田和正 グッバイ(意外だし)

2011/09/16 00:37:39