ぐちゃり。
 耳慣れない音が鼓膜を刺激した。
 ざくり、山崎が押し込んだドスの刃先は既に深く紅虎の内臓を抉っているようで。抉られた内臓がぐちゅり、と低く水音を示して今、生きているよ。といつ途切れるか分からない生を示している。ああ、なんと哀しいほどに憐れ。



 見下ろされていた。
 その優しさすら含む、山崎の目の色にホンフゥ(=紅虎)は息を飲む。今まで追いかけ続けてきて、この男のこんな目を見たことがない。もしかしたらこの視線に何か深い意味があるのかもしれない。そう思わせる程に深い、そして熱い視線。だが、心地好さは感じない。どうしてだろうか?
 驚いたかのような表情をした紅虎はただ、突っ立っていた。こんな男をキレモノとして置いておく刑事課という部署をどうかと思うのだが、それについて文句をつける権限など全くないのだ。チ、と小さく紅虎は舌をうつ。手錠に繋がれたままの山崎竜二を見遣る。ああ、見たかったはずの姿があまりにちっぽけで、くだらないものだった。相手はただされるがままに歩いている様子。声が聞こえれば何を言っているのか、と視線を上げる程度。



 ただ、山崎もこのまま捕まってしまうのもつまらないことではない、と思った。
 自分が何より信頼とか、そういったものがなければ相手も声をかけてくることはないだろう。だから、今この状況で声をかけてきた愚か者ども、笑えるんだっての。



闇が優しく手を引いた
Aコース


11.08.05

花火大会どうだったんだろ? オハヨ。
ということで、ホンフウ×山崎(竜二)です。
まあ、あくまでモドキですが。8月8日がバースデイなんで、それまでに格好付けてやりたい。そう思ってます。というか、ホンフゥと決着付けさせてやりたい、みたいな感じ。

ホン×竜のときってば、いままで必ず竜ちゃんが積極的で、あーーーうーーーーー、てな感じだったんですよ、実は(笑)
そんな意味合いを少しでも払拭出来ればなあ…。とか思う今この時。


今まではホモゲーのEDでしたが、これからはざっくざっくとどんなテーマになるか見当もつかないぜよ。


2011/08/06 00:05:55