「じゃ、白石適当なトコ座って待っとって!」


「へ?謙也は?」


「飲みモン取って来るわ!!」


今、白石は俺の家に来とって一緒に勉強する事になっとる。
白石が一緒やと集中出来んくて遊んでまうのがオチやと思うけどな。

そんな事を思いながら、自室のドアを開けると、白石が座っていた。分厚い本を持って。

あれ?それって…………


「え?白石クン何ソレ?」


「ん?謙也クンの卒業アルバム」


「おっかしいな〜俺、隠しとったハズなんやけど…?」


「謙也がエロ本とか隠してへんかな〜、て思てベッドの下見とったらあった。」


「何しとんねん!自分!!覗きやで!!」

そないなモン買うわけないやろ!?と付け足した。
が、白石からの応答は無い。
白石はアルバムを開いていたのだ。


「ぎゃああああ!!見んなぁぁぁぁ!!」

「はぁぁ、かわぇぇなぁ…!!まだ髪が侑士クンと同じ色やぁ〜」


「…………」


こうなってしまった白石は、そう簡単には止められない。


「な、白石、、」


「こっちなんか泣いとるわー!!」


「…………っ、」


俺の事かわぇぇかわぇぇ言うてくれるんは嬉しいんやけど、それは今の俺やなくて、昔の俺やし。

少し、昔の自分に腹が立った。

俺は何とか白石の気を引こうと背中に体をあずける。


「ん、謙也?」


「白石…………」


構ってくれなくてさびしいだとか、そんな恥ずかしい事は言えん、やからコレは確認。


「白石、俺の事、好き?」


「何言うとるん?当たり前やん!どんな謙也でも大好きやで」


どんな、とか。
それはアルバムを見ているから昔も今も好き、という事を言ってるんやろか。


「“今”の俺が一番すき?」


「!」


すると白石は驚いた顔をした。
そしてすぐにニヤリとした笑みに変わった。
え?俺おかしい事言うた?


「謙也…………やきもち?」


「え゛っ、んな訳無いやろ!!!?」


「大丈夫やて、俺は今の謙也が一番好きやから。 愛しとる。」


そう言われ、満面の笑みで俺を抱き締める白石。


…………反則っちゅー話や…………!!





メモリー


(君がだいすき。勿論、今の)


,


カッターナイフと少女達のユウナ様より
相互記念でいただきました。

謙也の卒業アルバム見たいですね←
やっぱかわいいですよね!
白石ずるい!
謙也をよこしなさいよ。みたいな。


ユウナ様、相互ありがとうございました!
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