「―であるから……ってなるんや。」
今は授業中。俺は何故か聞くきになれず、すべて聞き流していた。
ぼーっとしてふと窓ごしに外を見る。さっきまで降っていなかった雨が降っていた。
あー、朝の天気予報で言うてたな。っちゅーか部活できんやん。走れへんなんて…。
だから俺は雨が嫌い。
「けーんや、何外睨んでんねん。」
外の天気が雨で、雲を睨んでいると授業が終わったらしく、白石が自分の席にきて俺に話しかけてきた。
「雲睨んどんねん。やって外走れんしテニスできんし。」
「せやなぁ。」
「やろ?ほんま雨は嫌やわぁ。」
「え、俺は好きやで。」
てっきり白石も嫌だと思ってたので少しびっくりしていると、クスリと白石が笑った。
「何がおかしいねん。テニスやんの無理なんやで。」
「そら、テニスはできんけど、」
白石は言葉を一回とめると、俺に視線を移した。
俺を見る目は優しく、見つめられるとドキドキしてだんだん顔が赤くなる。
なんでこんなにかっこええんや!
あかん、顔みれへんっ
俺は顔を俯かせるが白石は両手で俺の頬をつつみ、顔をあげさせられる。
当たり前のように目があい、更に赤くなる。
「こんなにかわええ謙也と二人きりで過ごせるんや、最高やろ?」
白石のあほ。
かっこよすぎっちゅー話や。
テニスをやることはできないけど…、
白石と二人で過ごせる雨は、少しだけ
ええな、と思った。
end
ユウナ様に捧げます!
本当に相互ありがとうございました。蔵謙で甘いのを目指しましたが撃沈…ユウナ様みたいな蔵謙が書きたい…っしかも遅くなってすみませんっ
これからもよろしくお願いいたします。