「あっ…んん…っ」

どれくらい経っただろうか
最初は痛くてたまらなかった錫也の指が少しずつ慣れてきた頃
「いく…よ…」
「うん…っ」

錫也のものが少しずつ中に入ってくるのを感じる。

「いっ…」
「大丈夫か?やめるか?」

本当は痛くて痛くてたまらないけど…

「大丈夫っ、だよ」

…錫也と一つになりたいから

「…あっ」

焼き付くような痛み。

「痛いか?」

痛い…痛いけど、それよりも

「一気に…来て」
「っ…分かった」
「ああっ…っ」

一気に錫也が奥まで入って来る。

「全部っ…入ったぞ…っ」
「…うん」

一つになれたんだね…
その嬉しさで思わずこぼれる涙を、錫也が指で拭ってくれる。
錫也の優しさが伝わってくる。

「痛いか…?」
「っ…うん」
「だよな…でもごめんな…もう限界っ…」
「え…?…ひゃあんっ…ああっ…はぁっ…」

突然動き出す錫也。

「っはぁ…月子…月子っ…」

激しくて

「ああっやあっ…あっああっ…」

息も出来ないくらい

「も…いきそっ…」

私の頭の中も

「あっ…はぁっ…ああっんっ」

心も…体も…

「月子…っ」

錫也でいっぱいになって
「…ああっ…すず…やっ…あっ」

溶け合って

「くっ…っ…」

混ざり合う

「…あっ…はぁ…」




荒い息を吐きながら、錫也は私を抱きしめてくれた。

「俺、お前の事ずっと大切にするから…」
「…うん」
「卒業式の前に言った事、覚えてるか?」
「忘れるわけ、ないよ…」

錫也からのプロポーズの言葉

ー早く……一人前になって、月子を自分だけの力で守っていきたいー

ーその笑顔を……ずーっと俺に見せてくれるか?ー

ー今日、卒業して、それぞれの道を歩んでも俺と一緒にいてくれないか?ー

ー月子を守らせてくれ。この先も、ずっと…俺にー


「俺、ずっとお前の事、こうやって抱きたいって思ってた。早く自分のものにしたくて、お前は俺のものだって証拠が欲しくて焦ってた」
「錫也…」
「でも、中途半端な気持ちじゃできないからずっと我慢してた。結構辛かったんだぞ」
「そうだったの…錫也はいつも余裕そうだから全然気付かなかったよ」
「そんなわけないだろ?でも、ずっとお前を守っていく覚悟が出来たから、やっとこうしてお前を抱く事が出来て、俺すごく嬉しいよ…」
「うん…なんか恥ずかしいな」
「恥ずかしがるなよ。これでお前は、俺のものになったんだな…」
「ふふっ、錫也も、私のものだからね?」
「当たり前だろ。俺はずっと昔からお前だけのものだよ」

私達はキスを交わした。
優しく、大切なキスを。




fin.
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