星月「やっと帰ったか」
私「打ち合わせって、何か打ち合わせる事ありましたか?」
星月「いや、そうでも言わないとあいつらが帰らないからな」
私「無理やり追い出したんですか?」
星月「人聞きの悪い事言うな…。ちょっと待ってろ」
私「?…はい」

星月「ほら、食っていいぞ」
私「えっ!?これケーキじゃないですか!どうしたんですか?」
星月「どうしたんですかって、お前なぁ。今日はホワイトデーだろ?」
私「あ、そうでしたね…。ありがとうございます」
星月「今日は特別に俺が紅茶を入れてやるよ」
私「星月先生が紅茶を…ですか?」
星月「ま、ティーパックだけどな」
私「星月先生らしいですね」
星月「ほっとけ」

私「いただきます。…美味しいです」
星月「お前は素直でいいな」
私「ふふっ、星月先生は素直じゃないですもんね?」
星月「大人になると、なかなか素直になれなくなるんだよ」
私「そうなんですか…。でも陽日先生は素直ですよ?」
星月「あいつはまだ子供なんだよ。大人になると言いたい事も、言えなくなるからな。だから子供のうちに、いっぱい好きな事をして、言いたい事があったら言った方がいいぞ?」
私「また子供扱いするんだから」
星月「まだ子供だろ。色気もないしな」
私「ひどいです」
星月「子供のままの方がいいぞ?大人になってもいい事なんかないからな」
私「大人って大変なんですね…」
星月「だから今しか出来ない事をいっぱいしろよ。あと、郁や直獅に本気になるなよ?直獅は担任教師だし、郁は遊び人だからな」
私「ふふふっ、なんだか星月先生、お父さんみたいですね」
星月「お父さんって…お前なぁ…。まぁいい、ついでに言っとくが、幼なじみにも気をつけろよ?」
私「錫也と哉太ですか?」
星月「あと、弓道部の連中と生徒会の連中と、保健室にお前目当てで来る連中と…」
私「ふふふっ、大丈夫ですよ。みんないい人達ですし」
星月「あと、俺にもだ。俺はいい奴なんかじゃないからな…」


☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆

私「あ、翼くんと颯斗くん」
天羽「書記〜探したぞ〜」
私「え?私?」
天羽「さっきもじゃメガネの人がいたけど、なんで来てたんだ〜?」
私「う、うん。なんでだろうね…?」
天羽「ぬぬぬ〜。そんな事よりバレンタインのお返しに、新しい発明品作ったんだ。早く生徒会室行こ〜」
私「えっ、ちょっと待って」
青空「あなたがここにいるって、さっき陽日先生と水嶋先生が言ってたので待ってたんです」
私「そうなんだ、待たせてごめんね」
青空「僕たちは大丈夫ですが、一樹会長が生徒会室で待っているので、早く行きましょう」
私「一樹会長が?」
青空「そうですよ。ところで翼くん?今回は一体何を作ったんですか?」
天羽「ぬはは〜。なんと、書記を小さくする飴だぞ〜。飴を食べると身長が五センチくらいになるんだ。可愛いだろ〜」
青空「翼くん?一体何を考えてるんですか?そんな飴を食べさせる事は許しません」
天羽「ぬわあ〜、なんかそらそらが怖いぞ…」
私「でも、ちょっと面白そうだね」
青空「あなたまでそんな事言うんですか?全くもう…」
天羽「じゃあ、ぬいぬいに食べさせよう〜。あ、でもそうしたら書記にあげる物がなくなっちゃうぞ」
青空「そんな危険な物、一樹会長にも食べさせたらいけません」
天羽「ぬ〜。じゃあ、そらそらが食べたらいいんだ。小さくなったらそらそらは怖くないぞ〜」
青空「食べません。さぁ、一樹会長も待ってる事ですし、早く生徒会室に行きましょう」
二人「ぬいぬいさ〜!」




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