直獅「こらー天羽!廊下を走るなぁー!」
天羽「ぬわぁっ!…ごめんちゃい。あっ、ねぇねぇ書記を見なかった?」
直獅「書記…?あぁ、あいつか。見てないけど、どうしたんだ?」
天羽「バレンタインにチョコ貰ったから、お返しあげようと思って」
直獅「っ…バレンタイン!?お前も貰ったのか?」
天羽「そうだよ〜。羨ましいでしょ〜?ぬいぬいとそらそらも貰ってたけどね」
直獅「そ、そうなのか…。みんな貰ってたのか…。お、俺だって貰ったんだからな!俺はあいつの担任なんだからな!」
天羽「ぬ〜。まぁいいや、俺は書記を探さなきゃ。じゃね〜」
直獅「俺の話を聞けぇー!!廊下を走るなあぁー!!」


☆保健室☆
ガラガラ…
直獅「失礼します」
星月「おぉ直獅、どうした?」
直獅「なんでもないです…」
星月「直獅が元気ないなんて何かあったのか?酒でも切らしたか」
直獅「人をアル中みたいに言わないで下さいよ…。ねぇ琥太郎センセ、教師と生徒と恋愛は許されなくても、生徒同士の恋愛は許されるんだよな…?」
星月「直獅…、急に何を言い出すかと思えば…。くだらない事言ってないで、早く頼んだ資料をまとめてくれないか」
直獅「琥太郎センセは横暴だあああー!」
星月「うちの保健係の事なら諦めるんだな。ったく、あんな色気のない女のどこがいいんだか」

ガラガラ…。
私「失礼します」
直獅「お、お前っ、…話聞いてたか?」
私「?」
直獅「いや、聞いてないならいいんだ」
星月「よぉ、いつも悪いな」
私「星月先生がいつも保健室を汚すから仕方ないですよ」
直獅「琥太郎センセは横暴だからなー」
星月「ほっとけ」

ガラガラ…
水嶋「こたにぃ、いる?」
星月「郁、どうしたんだ」
直獅「水嶋…、はっ、まさか今日はホワイトデーだから来たのか!?」
水嶋「そのまさかですよ?お久しぶりです、こたにぃに陽日先生。そして、星月学園のお姫様?」
私「久しぶりですね。元気でしたか?」
水嶋「僕は君に会えなくて寂しかったよ?今日はホワイトデーだからね、バレンタインのお返しを持って来たんだ。受け取ってくれるよね?まぁ、嫌とは言わせないけどね?」
私「その為に、わざわざ来てくれたんですか?」
水嶋「勿論だよ。はいどうぞ、僕からのプレゼントだよ」
直獅「むむっ…」
私「ありがとうございます!!あの、開けてもいいですか?」
水嶋「どうぞ?」
私「…わぁ!ネックレスだぁ!可愛い…」
直獅「…えっ」
水嶋「僕につけさせて貰えるかな?」
私「あ、はい…」
直獅「む…」
水嶋「緊張してるね?君は本当に可愛いんだから」
私「からかわないで下さい…」
水嶋「からかってなんてないよ?それに、この体勢の意味、分かってる?」
私「…え?」
直獅「わわわわっ!み、水嶋!お前何してるんだ!」
水嶋「何って、キスしようとしたんですよ?陽日先生、邪魔するのはやめて下さいよ…」
星月「郁…、いい加減にしとけよ?うちの大切な生徒をからかって遊ぶのはやめてくれ」
水嶋「こたにぃまでそんな事言うなんて、さすがは星月学園のお姫様だね。でも、君は僕とキスしたいよね?」
私「っ…」
直獅「ダメだダメだー!!ダメに決まってるだろ!」
水嶋「仕方ないなぁ、キスはまた今度。あ…、そのネックレスは、ちゃんと毎日つけるんだよ?約束破ったら、お仕置きだよ?」
直獅「毎日って、ネックレスを学校につけて来ていいわけないだろ?つけてたら俺が没収するからなっ!」
水嶋「えぇっ!?陽日先生それ本気で言ってるんですか?」
直獅「俺はいつでも本気だ!そんな事よりお前、こっこれ、これは俺からのバレンタインのお返しだ」
私「あ、ありがとうございます!開けてもいいですか?」
直獅「あぁ」
私「わぁ…星のヘアピンだ。可愛い」
直獅「こういうの初めてだからさ、何あげていいか分からなくて…。そんなんで良かったかな…?」
私「はい、嬉しいです。ありがとうございます」
直獅「そ、そのヘアピンは別に校則違反じゃないから、毎日つけていいんだぞ?」
私「え?」
星月「いやダメだ。ネックレスもヘアピンも禁止だ。そのヘアピンは少し派手だからな」
直獅「えぇっ!?琥太郎センセ、そりゃないよ〜」
星月「俺は理事長だからな。俺が言うんだから絶対なんだよ」
直獅「横暴だぁー」
水嶋「仕方ないなぁこたにぃは。そうやって彼女を独占しようとするなんて、大人気ないよ?」
星月「何を言ってるんだ…全くお前達は。さぁ、今からこいつと保健係の打ち合わせするから出て行ってくれないか」
水嶋「せっかくここまではるばる来たのに、こたにぃはつれないなぁ」
星月「悪かったな、俺はこういう奴なんだよ。でも、また顔見せろよ」
水嶋「勿論だよ。僕はこたにぃの事も大好きだからね。じゃあね、二人とも。また来るよ。…陽日先生?どうしたんですか?」
直獅「別に、なんでもねぇよ」
水嶋「今日はいつもより小さく見えますけど、何かありました?」
直獅「うるせぇっ!小さくて悪かったな!お前が無駄にでかいんだよ!」
水嶋「無駄って…、ひがむのはやめて下さいよ」
直獅「ひがんでねぇ!あーもうっ!お前は本当に変わらないよな」
水嶋「陽日先生もいつ会っても小さいですね」
直獅「ちくしょー!」
私「ふふふっ、本当に水嶋先生がいた方が陽日先生は楽しそうです」


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