平凡 | ナノ
可愛い後輩の兄に睨まれる
「あれ、橘くん?」
「こないだぶりだな椎名。」
「なんで青学(うち)に不動峰?」
「大石に練習相手を頼まれてな。今日はよろしく!」
「そうだったの…。だからあんな変な心理テストを…」
「心理テスト?」
「なんでもないよ神尾くん!ささ、こちらへどーぞー!」
竜崎先生に頼まれて校門を閉めに行ったら橘くん率いる不動峰が居た。 朝から大石がそわそわしてたのは心理テストのせいじゃなくてこれだったのね。
「ってことはドリンク増やさないとじゃん!」
彼らをコートへ送りあたしはマネ室へ向かった。
*
「え、今日はルドルフが来るの?」
「ああ。昨日言ったはずなんだけど…」
「大石がそれを言ったのは部室だったから椎名が知らなかった確率100%」
「素直に知らなかったでいいじゃないスか」
「越前、テメェはもう少し言葉を選びやがれ!」
「じゃあもうドリンクは多めに作っとくね。」
「向こうにもマネ居るんだし手伝ってもらいなよ」
「彼は選手兼マネージャーでしょ?てかその素敵笑顔やめて怖い」
不動峰が来て随分ハードだったなあなんて思った矢先にルドルフさん登場。 昨日は橘くんのおかげか大分いい雰囲気で練習できたけど、今日はどうなんだろう。 とりあえず不二とあのマネさんはダメだ。
「不二くん、今日は前回の様には「やあ裕太。よく来たね。」
ほらね。不二のスルースキルは高いぞ!
「お久しぶりですゆきさん!」
「久々だねー元気?」
「はい!ルール、覚えられました?」
「うん。裕太くんのおかげでね、今じゃ審判も出来るようになったよ!」
「そうなんですか!じゃあぜひ、俺の試合で審判やってください!」
爽やかな笑顔でお願いしますね!と言って彼はルドルフの集団の元へかけて行った。 青学の後輩の中にあんな可愛い子居ないから、裕太くんがものすごく可愛く見える。 あたしも裕太くんみたいな弟が居たら可愛がるのになあ。 …不二からの視線が痛いので裕太くん弟仮説はここで終わりにします。
「英二は今日誰と組むの?」
「タカさんだよん!」
「これが今日のオーダーだ。」
準備を終えてコートに入ると英二と乾が迎えてくれた。 もらったオーダー用紙をバインダーに挟みながらオーダー確認。
「越前はやっぱシングルスなんだね。」
「アイツと組める奴はそうそう居ないからな」
「かろうじて大石ができるかもよん!」
「それは大石が可哀相だから反対ー」
「お前はほんと大石贔屓が激しいな」
「1番優しいからね。ささ!第1試合始めよー!!」
あたしはBコートにて裕太くんと桃の試合の審判。 よく考えたらさ、この二人って一度は同じテニス部の部員だったんだよね。
「負けらんねーなあ、負けらんねーよ!」
「俺も負ける気はないぜ!」
桃のサーブで試合が始まった。
喧嘩の後はとびっきりの笑顔で 「椎名、本番のオーダー見てくれるかい?」 「ん?…あれ、これって結局、」 「うん。ありゃ無理だった!」 「(なんか大石キャラ変した??)」
2012 02/14
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