「美亜先輩荷物少なくないっスか?」

「そう?」

「確かに。女子ってもっと荷物多いイメージがあるぜ」

「必要最低限の物しか入れてないからかな。何かあれば妹に借りればいい!」

「今年からまた一人増えたんだっけ」

「青学の一年だったな。貞治の話だと、練習メニューも考えてるマネージャーらしいぞ。」

「…もう一人美亜が増えるなんて…いやじゃ!」

「仁王くん!いくら悪戯が嫌でも女性相手に失礼ですよ!」

「ほんと、失礼極まりないよねー。まあ心配ないよ。三女は名取家きっての常識人らしいから!」



そう言ったら、お前ん家の基準は信じられねぇよぃ。ってブン太に言われた。



「そんなこと言わずに〜ほれ、ガムどーぞ!」

「お、気が利くじゃねーか!」

「あ!丸井先輩それ!《いってぇ!!》…遅かったか。」



あー楽し〜!って呟いたらジャッカルに怖ぇーよお前って苦笑いされた。
因みに今使ったのは、ガムを取るとゴムがバシンってなるヤツ。
前に杏奈にやったら半泣きになったんだよね。
(だからブン太に試した)



「あたしの着せ替え人形取んないでよね、特に幸村。」










「バス長いーー」

「五月蝿いですよ先輩」

「日吉の言う通りだぜ。ジローを見習えよ!」



話題に上がってるジローは一番後ろの席で爆睡中。
(枕と布団って持参?)



「寝るなんて勿体ない!せっかくの合宿と言う名の遠足が!」

「何言ってんだ芽亜。これはれっきとした合宿だ!」



一番前に座って輪の中に入ってなかった景吾が突然叫んできた。
変なトコ真面目なんだよね、この人。
普段は「あはは、分かりづらい冗談だ」と盛大にツッコミたいことばっかり発言する俺様ナルシストなのに!



「まあまあ。それより、妹来んのやろ?」

「確か青学でしたよね。どんな方ですか?」

「どんなって…うーん…」



一応考えてるから考える人のポーズをしてみた。
(誰も突っ込んでくれないのは三年間の慣れだよね。)



「良く言えば素直。悪く言えばバカ。毎日懲りずにあたしたちの悪戯に嵌まってくれるかーわいー妹、かな。」

「…俺、なんか目頭が熱い…」

「樺地、着いたらそいつに菓子でもやっとけ」

「ウス。」

「芽亜が身内じゃなくてよかった…」










史上最強の双子コンビニ
(安心してよねぇ〜過度な悪戯は合宿中しないから!)
(基準がわかんねぇよ!!)


20111026

   
      bkm