友人に報告しました。 







「がっくんおっはー!」

「おはっ!お前昨日ちゃんと電車乗れたのかよ?」

「乗れたよー!ぱすもってやつにチャージしたから切符買わなくて済んだし!」



教室に入って一番に会ったのはクラスメイトのがっくん。
あ、本名は向日岳人です。
岳人とかむっちゃ厳ついのに、この子見た目はめちゃくちゃ可愛い。
名前負けってこーいうこと言うの?

朝練は?って聞こうとしたけど、さっきまで隣に跡部が居たことを思い出してやめた。



「それよりもがっくん、私の3大ビッグニュース聞く?」

「ビッグニュース?しかも3つとか!!」

「3つも一気にドバっーと来ちゃってさ、もう昨日は大変だったよ〜」



降参ポーズをする私に早く話せと急かすがっくん。
すると横から茶色のふわふわが割り込んできた。



「ジロー!お前も一緒に美咲の3大ビッグニュース聞こうぜ!」

「ビッグニュース?美咲なにやらかしたの〜」



寝ぼけ眼のジローは私の机にぐてーんとなりながらこっちを見てくる。
どいつもこいつも可愛い顔しやがって!



「私はなにもやらかしてないからね。むしろされた身だ!」

「A〜?」

「えっとね、父が海外行って家を出されて跡部になりました。」

「いや意味わかんねぇから!完結に述べんなクソクソ!」

「真面目に聞いてんだからちゃんと話してよね〜」



真面目に聞いてる子はぐてーんってなりませんって頭つついたら睨まれた。
上目遣いだからぜーんぜん怖くない。



「全部話すとチャイム鳴りそうだからひとつだけね。…跡部家に居候することになったんだ。」










*











「んじゃ頼んだぞ」



そう言って先生は職員室へと戻って行った。

放課後、そそくさと家に帰ろうとした私を担任が引き留めて進路係の仕事を押し付けてきた。
まあ暇なんでいいですけどね。
ポッケから舌を出してるキャラクターのキャンディーを取り出して口に入れた。
この会社の娘さんと中学の頃仲良くなってよく棒つきキャンディーが届くんだよね。
その頃から私のポッケには常にコイツが入ってる。



「進路かー」



今回頼まれた仕事は進路調査書の整理。
こんなんを生徒にやらせるってどうかと思うけど。
個人情報満載だよ!



「みんなさすがに大学まで氷帝って訳じゃないんだ…」



ちらほら登場する氷帝以外の名前。
跡部の力もあってか氷帝もだいぶグローバルな大学になったらしいけど、やっぱ海外進出を考えてるなら学校の歴史は浅いけど聖ルドルフのがよかったりするしね。
みんな、色々考えてんだなー。
ふと、自分のが出てきたけどサッと後ろに回した。









金魚鉢に浮かべる退屈
第一志望:立海大学



20120308

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