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「「やったーーっ!」」

「(よかったね、巣山くん)」




ダウンが終わって早々、プロテイン争奪試合予想大会の結果が発表された。

(まさか阿部くんが下位に入るとは…)

下位三名は阿部くん、三橋くん、田島くん。
阿部くんは榛名さんを悪く付けすぎたみたいで、あとの二人は3回までの点数がおかしかったみたい。




「ここらで主将を決めましょう!誰がいいと思う?」




モモカンの一言でグランドが一気に静かになった。
この代は先輩が居ないから三年間やるのかなあーとか、主将は大変だって竜が小6の頃言ってたなあとか、いろいろ考えてたら、みんなの視線が1ヶ所に集まった。




「おっ、お前らっっ」

「アラマー、一発だわね〜」

「マジすかっ」

「花井君、私も同意見ネ。やってくれる?」

「………、まっいっすけど!」

「おおー!」




パチパチと拍手を花井くんに送る。
ここから西浦は花井くんが引っ張っていくんだ。










「葉山っていつも歩き?」

「うん。」

「チャリねーの?」

「隼人に取られました。」

「あーあの双子のね〜」




今何故か私は泉くんの自転車の荷台に乗って(正しくは乗せられて)帰ってます。




「いつも一人で帰ってたわけ?」

「千代ちゃん、電車だから…」

「そっか。しのーかは引っ越したって言ってたもんね。」




自転車を漕ぎながらの会話なので自然と声が大きくなる。




「そうだ。これからはさ、葉山も一緒に帰ろうよ!」

「へっ?」

「沖ナイス!」

「一人だと危ねぇもんなあ。」

「葉山がいいなら、途中まで一緒に帰ろうぜ!」

「…いいの?」

「もちろん!」








―紙飛行機になりたい―
(明日は俺の後ろな〜)
(水谷、ヤダ!)
(えっ!!)
(こっ、怖いもん…)



20110922
提供:魔女




水谷の運転はフラフラしてそう←


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