葬様へ


1万HITフリリク/ハレアレ♀/初

その時は一生のもの




ハレルヤのベッドに腰掛け、2人は向かい合っていた。
ハレルヤはアレルヤの背中に手を回して軽く引き寄せ、アレルヤはハレルヤの胸元に手を添えている。
2人とも、視線だけが外されていた。

「アレルヤ……」
「ん……」
「本当に、いいのか?」
「……ハレルヤのバカ」

一瞬ハレルヤの体が強ばったが、ハレルヤのシャツを掴み頭を胸に預けてきたアレルヤに思わず目を向けた。
ほとんど頭しか見えないが、さら とながれる髪の間から覗く耳が赤くなっていた。

「……恥ずかしいんだから、……言わせないでよ……」

不安を抱えながら、それでもアレルヤはハレルヤにすべてを任せようとしていた。




ハレルヤはアレルヤとは違う。今回が初めてでは、ない。外見も良ければ頭も良い。言葉づかいは悪いが、優しさ有っての発言が多い。
いくらでもいたのだ。それこそ、性欲を処理するための道具のような女達が。
腐るほど女の相手はしてきた。うまいと言わせる自信はあるし、女がどのように男を誘うのかも知っている。
なのに、それが全く、通じるような気がしないのだ。

ゆっくりと、窺うようにアレルヤが顔を上げた。
性のことを何1つとして知らないこの女は、なのにこんなにも自分を煽るのだ。
頬に手を添えて撫で、親指で唇の形をなぞる。それだけで震える初々しい姿は、息を乱して喘ぐどの女よりも艶やかだ。
この体も、心と思いもすべて手に入るのだと思うと、ハレルヤの心は喜びに震えた。
これより先に進んだとき、どのような姿を見せるのかと想うと、ハレルヤの心は沸き立った。
そっと口付ける。沸き上がる衝動をなんとか抑えるも、もう止まらない。

「アレルヤ、……悪い」

唇を離すと、ハレルヤはアレルヤを押し倒した。

「優しくできねぇ……」


初めて聞くハレルヤの余裕のない声と、欲の滲んだ獣のような目にアレルヤは息をのんだ。
本当は怖い。なにをされるのか、なにをすればいいのか、ほとんどわからない。
けれど、堪らなく嬉しい。
ハレルヤになにか言いたい。伝えたい。なのに何と言っていいのかわからない。言葉にうまく表せない。
だから、アレルヤは自分から、ハレルヤに口付けた。
それが合図となった。




END

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