久しぶりにミナト先生を見かけた。その両隣にはオビトとリンの姿もあった。あまりの嬉しさにわたしは駆け寄る
「なまえ、来ちゃ駄目だよ」
やっと会えたというのに、ミナト先生はわたしに待ったの声をかける。どうして?やっと会えたじゃないですか。なのにどうして?今度はリンに駆け寄ろうとするわたしにリンまでもが拒否をした
「駄目!」
わたしはすがるようにオビトをみる
「こっちに来るな!」
どうしてよ…。わたし、みんなに嫌われることしちゃった?それなら謝るから。だからわたしのこと拒否しないで。わたしはこんなにみんなのこと好きなのに。ずっと、会いたかったのに
「ほら、なまえ。カカシが君のことを呼んでいるよ」
ミナト先生がどこか遠くを指す。でもなにも見えない。カカシくん?どこにいるの?いないじゃない
「なまえ、お前はまだこっちに来ちゃいけない。カカシを置いてきぼりにするなよ」
「そうよ、なまえ。私達のところに来るのはまだまだ先のことでしょ?」
わたしはみんなの言っていることの真意が掴めず、首をひねるばかりで
「なまえ!」
不意にわたしの名を呼ぶ声がして振り替えるとそこには、こちらに向かって手を伸ばしているカカシくんの姿があった。カカシくん、わたしのいとおしいひと
「さよならだよ、なまえ」
ミナト先生の言葉にわたしは今度こそ素直に頷くと、カカシくんの手を掴む。途端に引っ張られる腕。急激にみんなが見えなくなって、わたしの瞳にうつるのはカカシくんだけになった
(なんだろう、この不思議な気持ち)
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