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あと半刻程で日付を越えるという時、突然玄関の戸が激しく叩かれた。まさか敵かと、俺は警戒心を強めるが戸の外から発せられた声によって、それは解かれた


「カカシーいるかー?」


もう夜中だというのに、大声を出さすなんてはた迷惑もいいところだよまったくもう。明日のご近所の目が怖い


「なんなのよ、こんな夜中に」


無視したかったが、これ以上大声で名前を呼ばれ続けるのは耐えられないものがあり、俺は仕方なしに戸を開けた
すると目に飛び込んで来たのは、声の主である同僚のアスマとその背中におんぶされているなまえの姿だった


「そんなあからさまに不機嫌そうな顔するなよ」

「…で、なんでお前がなまえと一緒にいるわけ?」


不機嫌そうな表情なのは自分でも充分に分かっていた。けれど、俺以外の男の前で酔い潰れたなまえを目の前にして感情を止められなかった(ま、俺もまだまだってことだ)
勿論、アスマを疑っているわけではないが、それとこれとは別だ


「とりあえず中に入れてくれ。なまえが風邪引いちまうしな」


確かに立ち話もなんだったので、アスマ部屋へ招き入れなまえを俺のベッドに寝かせる
それを見ていたアスマは、淡々と話し始めた。その内容は非番であったなまえとたまたま繁華街で会ったということ、そこからシカマルたちと会わせる意味も込めて食事に誘ったということ、そしてなまえがお酒を飲み過ぎた結果こうなったということだ


「成る程、ね。それで俺の家に連れてきたわけだ」

「そういうことだ」

「はーあ」


俺は横目でなまえが眠っているベッドを見る
まあよくもすやすやと眠っていられるもんだよ、なまえの奴。どれだけ俺に心配かければ気が済むのよ、この子は


「俺の用はそれだけだ。じゃあな」


アスマはそう言って右手を軽く上げると、瞬身の術で俺の部屋から姿を消した


酒は呑んでも呑まれるな、まさにそう言ってやりたい気分であった







(そういうのは俺といる時だけにしてよね)




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