「ごめんなさい、お手付きだったかしら?」


倒れた男の背中に乗り仁王立ちするなまえお姉さま

お姉さまがこうなってしまうともう、誰にも止められない(本格的にわたくしの出番はなさそうですわね)

あのなまえお姉さまを見てもまだ懲りないのか、男は尚もたてついてくる


「お前…よくも…!だがな、俺のこの能力の前には、」

「ふーん?発火能力?あなたが使うとレベル3だろうけど、わたしが使うとレベル5になるのよ」

「なっ…」


いつの間に男の能力をコピーしたのか、わたくしにはわからないがなまえお姉さまは目の前の男と同じ能力を使いこなす
そんななまえお姉さまを見て男は卒倒する


「どうやらわたくしの出番はなさそうですわね。そちらの方、なまえお姉さまを怒らせた方で無事だった方なんていませんのよ?」


わたしくの忠告を聞いた細身の男は逃げるように車に乗り込む


「そう簡単に逃がさないわよ」


あーあ、せっかくわたくしが忠告して差し上げてますのに…
本当に知りませんわよ


「あー、なまえ?」

「え?」

「これは私が個人的に売られたケンカだから…手、出してもいいわよね?」


「なるほど、ね。でもね、美琴。わたしも相当腸が煮えくり返ってるの。だから一緒にとどめさしましょう!」

「オーケー!」


わたくしの位置からやや離れた場所でのこんな会話


「あー…、美琴お姉さままで…」


お得意のコインを手にするお姉さま方をみて、少しの寒気(きっと手加減などする気はないのだろう)

これはもうただでは済みませんわね


「おっ思い出した!」


途端に驚いた声を出す発火能力者の男


「一体なんですの?」

「風紀委員には捕まったが最後、身も心も切り刻んで再起不能にする腹黒空間移動能力者がいるという噂で…」

「誰のことですの?それ…」


まあ、わたくしのことでしょうけれど

世間ではそんな風に噂されているなんて少し心外である


「それだけじゃねえ!その空間移動能力者を虜にする相方…怒らせると容赦なく相手を踏みにじるあの最強の模倣能力者…」

「あら、そんな話なまえお姉さまが聞いたらまた大変なことになりますわよ?」

「そして電撃使い…超電磁砲…!」


わたくしの話など耳に入っていないであろう男は尚も話を続ける


「まったく、どんな噂になっているか知りませんけど…」

「あ、あれは…まさか!」


そして自分の仲間が運転して逃走を図っている車の方を見ると、やっとお姉さま方に気がついたのだろう


「ええ、あの方たちこそが、学園都市二三〇万人の頂点。八人のレベル5の第三位…」


ここでお姉さま方の放ったダブル超電磁砲が直撃し、車を爆発させる


「みょうじなまえお姉さまと御坂美琴お姉さま。常盤台中学が誇る、最強無敵姫コンビですの」

「ば、化け物…」


そして、お姉さま方の活躍により事件はあっけなく幕を閉じたのである





(まったく…やっぱりとんでもないとこだわ)
(学園都市ってのは)



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