目の前にいるなまえを抱きしめていることによって俺はやっと木ノ葉に帰ってきたんだなと実感する。
そしてずっと言いたかった愛してるの言葉に応えてくれたなまえ。幸せってこのことなんだとかみしめた。
「なまえは俺にとって天使だよ」
まだ眠っているなまえの前髪をよけておでこにキスする。ああ、なまえはなんて綺麗なんだろう。今まで言い寄ってくる男なんて数多くいたはずなのに、本当に俺のことを待っていてくれたなんて。
「ありがとう」
「ミ、ナト…?」
なまえがまだ眠たそうに目をこすりながら俺の名前を呼んだ。もう少し寝顔を見たかったんだけどな。どうやら起こしてしまったみたいだ。
「ごめん、起こしちゃった?」
「あれ?!いま何時?ミナト、三代目さまのところに行かなきゃ…!」
「んー、今日くらいは三代目様も許してくれるんじゃないかな」
なまえの言うこともごもっともではあったけれど、やっぱりいまはまだこうやって二人でのんびりしていたい。そんな気持ちを分かってくれない三代目様ではないはずだ。
なまえも同じようなことを思ったのか、微笑んだ。
「ふふ、それもそっか」
その笑顔にめまいさえおぼえる。もう一生この笑顔を独り占めしたい。誰にも見せてなんてやらない。そんな独占欲が生まれるほど、俺はなまえにべた惚れだ。
「ねえ、なまえ。この先も長いことずっとこんな俺とどうか一緒にいてください」
「!…はい」
(この俺の愛の真ん中にはいつも君がいるから)
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