※距離感なんて分からない(EXE:RPG的パロ)
2013/04/11 10:04

この日、光熱斗は真剣に悩んでいた。

「むー」

「……」

「うー」

「……」

「あー」

「……何かあったのか、光」

「別に、何にもー」

適当に答える。ていうか、今合いの手いれたの誰?

振り返る。ブルースがいた。今の悩み事ではあんまり頼りになりそうに無いが、やっぱり話してみることにする。

「告白ってどうやったら良いんだろ、って思ってんの」

「ライカにか?」

「うん。………あれ?」

思いっきしバレてるし!

見る見る内に顔が真っ赤になっていく。ような気がする。ブルースの表情は少し面白げで、やっぱり真っ赤になってんだ、俺−−!

「ち、違うからなっ!好きとかそんなんじゃなくて、ほ、ほらこの間の任務で助けてもらったからそのお礼考えてるだけだよ!」

「分かった分かった。で、どうするんだ?」

「むー……」

自分よりもずっとずっと長くを生きている目の前の精霊は、どうもアドバイスなどくれてやるつもりが無いようだ。

頬をぷっくり膨らませながら、熱斗は腕を組む。

「だって分っかんねえんだよ。俺が好きでも、あっちも好きだとは限んねえじゃん。大体出会い頭に腹パンするような奴が好きって時点で俺も大概変人だし……」

「自覚はあったのか」

「何おう!?」

この茶化しだ。ムカつくとか腹立つ、とまではいかないが何だかもやもやする。

「別に、そう急くことも無いだろう?取り敢えず、落ち着いて……」

「ヤダ。こんな悩み何時までも抱えてらんないっての!」

「ならば恋文でもしたためればどうだ。それなら気の向いた時なら何時でも渡せるだろう」

「て、手紙とか……!」

「……」

ああ、ブルースがすっごい呆れた表情になってる。だけどホントにどうしたら良いのか分かんないんだよ!

(好きだけど、好きだけど!友達のまんまでも良いような気もする、し……)

拒まれたら、もうわけ分かんなくなるし。

頭を抱えても結局解決策は浮かび上がらない。それも全く。

(ああ、何で好きになっちゃったんだろう)

それなら今、こんなに煮詰まらなくたって良かったのに。



−−−−−−−−−−−−−−−−
熱斗君はツンデレなのでサクッと告白出来ないタイプだと思いーの。

お題配布元→空をとぶ5つの方法


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