※死の神(EXE:RPG的パロ)
2012/06/02 22:59

動く死体。そう書いて「ゾンビ」と読む。さて、何時そんな小説を読んだかは忘れたが、とにかく動く死体は通常、モンスター扱いされる訳だ。

実は、目の前にその動く死体がいる。白と黒のツートンカラーの髪と、何もかもに対して諦めたようなモノを浮かべる青玉の瞳の少女。

彼女は一世期半以上も前に命を落とし、そして蘇った。ヒトに分類されない存在として。勿論、「ゾンビ」なんて言うモノではない。

世には「死神」と呼ばれる、この世に散らばる数多の生命を、ただひたすら管理する、呪われた女神として。

「何を思って、こんな、」

気が狂っても仕方ないようなことを、百七十年も続けているのか。

「誰かに押し付ける訳にはいかないからな」

返って来たのは、ただ単純明快なだけの言葉。

「死んでから生きることを願った、愚か者に対する相応しい役目なんだ、これは」

「生死の希求がひっくり返った訳か。成る程、それなら理解出来る」

何時も何時も、罪悪感を抱えている、自分には。

腹が立つぐらいに。理解出来てしまうのだ。

「誰にも渡さん。……こんなのを背負うのは、俺だけで十分だ」

ポツンと落ちた、決意とも後悔とも義務とも権利とも取れる言葉は、聞かなかったことにしてやった。



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死を司るということは生を司るということで、つまりは命を司る神ということだ。多分(え)
炎山とライカ。分かりやすい似た者同士。


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