※今は只眠りを(EXE:RPG的パロ)
2011/08/17 14:18
眩しい光が部屋中に注ぎ込まれたような気がして、炎山は目覚めた。
「炎山様、お早うございます。…といっても、既に十時を過ぎていますが」
「……っ、ああ…」
魂はともかく、肉体は妖魔である彼女は朝に弱い。それに加えて元々低血圧気味というのもあるが、最大の理由は死神の構造にあった。
眠い。今目覚めたばかりなのに。
(……またか…)
どんどん早くなっている。ガタが来ることが。
炎山の身体は死体だ。普段は常人と同じに思えるが、実際には生きているように見せ掛けているに過ぎない。何時か必ず限界が来る。
「その時」は生体を使うよりは遅いが、それでも来てしまうのだ。
「炎山様。朝食はどういたしますか?」
「……要らない。寝る」
「は?」
今起きられたばかりでしょう、とは言えなかった。
「また、「唄い」ましょうか」
「……また今度、な。あいつらのいない場所で……」
何せ、ロックマンとサーチには「禁術」の感知が出来る。こんな所で使えば止められるに決まっている。
だがそれが無ければ、自分の身体は。
「…熱斗達には、言うなよ……」
「っ、……、はい」
まどろんだ青玉の瞳が瞼の裏に隠されていく。長い白の睫毛がしとどに濡れて。
主の虚しい姿に、ブルースはただただ瞑目する。何の力にもなれないことが、悔しくて仕方なかった。
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赤組。ほのぼのにならない。この二人何故…
身体がヤバイことになってる炎山。さあどうなることやら
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