目が覚めたら


目が覚めたら

そこは江戸みたいな所でした。



なんて、小説みたいな展開ってあるかよ!
あるんだよ!今俺の人生の展開が正にそれ!


あ、声に出しちゃったよ。
そこゆく人達に不審の目で見られた!
最悪だ!


あー、とりあえずだ。ずいぶん賑やかな村?の入口にある木の下で眠っていたらしい俺は自分の為に頭の整理をすることにした。


あくまで自分の為だぞ。




俺の名前は由良京介(ゆらきょうすけ)、22歳。

親父の仕事(建築)を手伝う、後継ぎの



次男だ。

なんで長男じゃないんだ?って、知るかよ。兄貴は作るより売る派とかぬかして不動産屋になって、今では有名な社長ですよコノヤロー!家業つぶれても安心だチクショー!


…んで、今日も今日とて現場に…。


あー、やっべ。気づいちまった!






俺、高い場所から落ちた。
その日は台風がくるから防音シートやら開きに現場に行ったんだ。早くやらなきゃ、とか真面目に働いてたのに突風で足場から飛ばされた。



うわ。最後に見たの、曇天と超流れの早い黒い雲だったよ。







超快晴の江戸村にてぽつり一雨。

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