俺
かくして野良猫から飼い猫に転身したわけだが。
結局俺、猫のままじゃん。
そもそも誰の猫なんだよ。と、ツッコミを入れると良は『じゃあ俺の!』とか言うものだから。
まぁ、それでいいかと頷いておいた。
「そういえばさ、この部屋って特別な部屋なんだろ?良いのか、使ってて。」
『かまやしないさ。由良が自分で作ったんだもの。』
「は?そうなの!?よそ者が貴重な青を使うのってどうなの!?」
『腕が良いのだから認められて使わせてもらったんだろう。』
俺、ますます由良って男がわからなくなったかも。
現在・深夜、客が帰り片付けの音と、芸妓達の話し声が聞こえる。
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