甘えん坊との
『22歳ぃい!?』
なんかすみません。って、由良のやったことなのに何故俺が謝るし。
「いや、俺の世界ではまだ若いぞ。うん。むしろ14で堂々としている良が凄すぎるんだよ。」
現代でも22歳で野良猫やってたらどうかとは思うが実際居るんじゃないかと思うと情けないな。
『あ、当たり前なんだよ、俺くらいの奴が働いているのは!』
あ、照れてる。
「それでも、14って言ったら何の仕事でも見習い位じゃないか?」
『生まれた時からここで育って教えられて来たんだ。だから他のと同じじゃない。』
「ほら、偉いじゃないか。」
よしよし、と撫でると真っ赤になってしまった。
褒められ慣れてないのかな。
ふん、と鼻を鳴らしていきなりあぐらをかいていた俺の太ももに頭を載せてきた。
『硬い。』
「当たり前だろ。男なんだし。にゃーにゃーさんにやってもらえよ。」
『やだ、化粧くさいから。それに着物ねだられる。』
皺よったから買って、とか。
まぁいいや、とそのまま頭を撫でつづけると満足そうにしている。
夜、しかし表は賑やかな声で溢れている。
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