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「ね、千歳ってえっちしたことある?」
「な、」

突然そんなことを聞かれた俺の脳内は一瞬にして固まった。
名は保健室登校の子で、最近保健室でサボっている俺とはそれなりなりに仲が良くなった。会話もたくさんする。今日もいつもみたいに保健室の長椅子で横ならびになりながら会話をしていた、そんな中で出た一言がこれだ。このあいだ街でたまたま声を掛けられていた女と俺が話をしていた一瞬を見て、名は俺らが恋人同士であると思ったらしい。あんな女と。冗談じゃない。

「名の見たあの女はただのナンパやけん、何もなか」

俺がそう言うと名は「えー」と言って顔をしかめた。それから「ほんならしたことない訳やないん?」とさらに質問を続けた。
あまり言いたくはないけど黙っていた方が印象は悪そうだ。俺は「ある」とだけ答えた。名は目を少し見開いて「すごいー」と笑う。何がすごいのかがよくわからない。

「ばってん好きな人とした訳と違うけん、すごくもなんもなかよ」
「ええなあ大人やねんなあ」
「大人は銀ばい」

そう言うと名は「せやねぇ」と笑った。この顔が、好きだ。

「名はこういうこと興味あると?」
「うーん…まあ思春期やしな!うちずっとここにおるから出会いとかもないし…。なんなら千歳、今度教えてや」
「よかよ」
「え、じょ、冗談だってば千歳のえっち!」

今度といわず今でも。俺にとっては際どい名の発言に今にも手が伸びそうだ。ぺちん、と膝を叩かれてそこから熱が入り込んだかのような錯覚に陥る。

「え、何千歳。なんか真面目な顔…」

細すぎて折れそうな手首を取ると、名は顔を赤くして固まった。「ごめん…」なんてよく分からない言葉を発して俺から目線を外す。そんな名に俺は心臓をわしづかみにされたような感覚が身体を襲う。たまらず名を押し倒して、しばらくびっくりした顔を見ていたけれど、その顔はどんどん赤くなり、また顔を反らされた。

「こっち向いてほしか」
「っ、せやかて…」

制服の下に手を滑らせて捲りあげると、可愛いブラジャーが目に入る。名は俺の腕に手を掛けて、止めるそぶりこそ見せたけれど抵抗は弱い。構わずホックを外してブラをずり上げて、下から胸を揉み上げると、名は身体を小さく震わせてしがみついてきた。

「…っふ、」
「気持ちよかろ」
「ぁ…、っ、やや…っん」

否定の言葉を言おうとした口を口で塞いで胸を揉むとさっきまでと一転、名はとろとろのえろい顔して俺に応える。濡れてきていた下着を下ろすと内股にも愛液がべったりとついた。

「あっや、恥ずかしい…っ」
「かわいかよ名」

お尻の下に手を入れて腰ごと持ち上げると目下にきた太股を舐め上げた。名は「やめて」と言いながらも身体をびくびくさせて、股からはいやらしく汁が垂れてくる。そこに吸い付くと今度は名は目を見開いて身体を反らした。

「あっあ!や、あぁ、ぅ…っ」
「ん、」
「ちと、せ…っあか、そな、とこぉ…っ」

震える手で俺の頭が抑えられて、だけど俺はそのままそこを舐めたり吸ったりを繰り返す。クリトリスを舌先で擦ると名は首を左右に振りながら脚を閉じようとして俺の頭を挟んだ。
引いていく腰を掴みながら舌を捩込めば今度は腰を動かして逃げようとする。

「や、いやや、いや、なんか、怖い、…っあ、あぁっ!」
「イきそう?」
「ひぁっ!しゃ、しゃべらん、っで、あっ…んぁっ、は、ぁ、あっ」

舌先でぐりぐりと潰すように舐めながら、閉じられた脚の膝を掴んで開くと名の身体は大きく震えた。
赤く膨れたクリトリスに吸い付くと名は更に声を大きくする。

「はっ、はぁ…ぁ、ぁあっ、や、っ…」
「力、抜いて」
「や、むり、ちとせ、ぇ…っ」
「そんなこつ言うても…」

名の中に中指をゆっくり埋めていくと、体中に力が入っている名は俺の指ぎゅうぎゅうに締め付けた。

「狭か…」
「っ、ん、や、やだ、見ん、とってぇ…!」

入るのか、なんて心配になりながら指を少し曲げて出し入れするとうねりながら絡み付いてくるそこに興奮した。だけど2本目で既に名の中はいっぱいいっぱいで、少しの期待を込めながら何度も往復させるけど狭いまま。

「ん、はぁっ…ぁ、あ…っ!」
「…名、」
「は、…っん…なに…」
「入れてもよか?」
「え…、っあ、ぁああっ!」

半ば強引に3本の指を挿入すると名は少し顔をしかめながらも腰を揺らす。何回か往復した後指を引き抜くと名は震えた呼吸を繰り返した。

「ち、ちと、せぇ…っ」

真っ赤な顔で名は俺の服を握ってきた。

「よかと?」
「…っ」

返事が無いから俺は勝手に肯定と受け止めて、いい加減きつくなってきたズボンと下着を下ろし、ゴムを付ける。

「力抜きなっせ、こんままじゃ痛かよ」
「あ、ちょ、ちょっ」

膝を抱え込むと名は顔を真っ青にして「そないでかいの、入るん…っ?」と言いながら脚をばたばたと抵抗する。

「名が力抜いたらね、」
「や、やて…っ」
「力入りすぎばい」
「あか、ん、っ、あぁっ」

まだ反論してこようとした名に自身の裏筋を股に擦り付けると小さい身体は腕の中でびくっと震えた。そのまま上下に擦るとくちゅくちゅといやらしい音がして、入口が収縮しているのが直に伝わる。

「は、あ、ぁ、あっ」
「かわいか…」

ぐっ、とクリトリスに熱を押し付けて肩を抱くと名は震えながらも俺に答えて抱きしめ返してきた。

「ち、ちと…っ」

不安げに目を伏せる名の瞼にキスを落とすと、名は俺を見て首に腕を回してきた。そのまま唇を合わせると名はちいさく声を漏らしながら必死に俺に応える。

「はぁ、ん、ん…っ」
「…っ名、」
最中に無意識なのか腰を揺らして股を俺のちんこに擦り付けられて、いい加減限界だ。

「名、もう我慢できん…」
「あっま、まだ…っん、ん」

名の口に舌を捩込んで上あごを舐めると名は舌を絡ませてきた。口はそのまま腰を持って穴に先端を押し付けるとやっと名から抵抗が消えてきた。そのまま押し込んでいくと名は口を離して泣いているみたいに喘ぎ声を出す。

「名…」
「…っ、あ、ああぁっ!、あ」

ぎゅうっと俺に抱き着かれて、俺は顔の横にきた名の頭を撫でる。そのとき身体から少し力が抜けて、その隙に全部を押し込んだ。

「ひっう…っ!」
「入ったばい名」
「やっ、ちとせ、ちと、せっ」
「きつ…」

小刻みにゆっくり腰を動かすと名は目尻に涙を滲ませながらも必死で俺に応える。そんな名に我慢がきかなくなってきて、初めてだとか優しくしないとだとか色々あるのに、俺は奥まで突っ込んでぎりぎりまで抜いてを繰り返す。

「っあ、やっああっ」
「はぁっ、ん、ここ?」

いいとこに擦れたのか名はきゅうきゅう締め付けて腰に脚を絡めてきた。俺はそんな名に興奮して更に腰を打ち付ける回数を増やしていく。

「あぁっ、ちっ、とせ、んっぁ、ああっ」

結合部からは身体がくっつく度にぐちゃぐちゃと音を発して泡が立っていく。途中目下に揺れる胸に吸い付くと名は俺の髪の毛をぎゅっと掴んで首を振った。名が可愛すぎるのがいけない、最低な言い訳を頭でしながら俺はひたすら腰を打ち続けた。






「痛い……」
「…ごめん」

事後からしばらく、服を着て落ち着いてきた名の第一声はもっともなものだった。

「名、」
「ん?」
「こんなことしてごめん、」
「あ、えっと…」
「好きやけん、抑えきれんかったばい…」
「え、あ…」
「名は…俺んこと嫌いになったと…?」
「…っ、」
「………うん、ごめん」

言葉に詰まった名を見て立ち上がると、名は控えめに俺の服を引っ張った。

「聞いて、くれる?」
「…ん?」
「うち、こない喋るようなったの、千歳だけやねん。」
「………うれしかよ」
「…っちゃうねん、うち千歳が好きで、好きすぎて、重いねん。千歳以外知らんの…っ」

名は俯いて、ぽつりぽつりと言葉を発する。ぼたぼたと目から零れたものが膝に水溜まりをつくっていた。

「えっちも授業うけてへん、から、知らんかったし、っ、冗談、とか言うて、うち、あほやねん、最低やねん、も、いやや…っ」
「名はええこやけん心配せんでよかよ…」

最低は自分だ。自分への嫌悪でいっぱいの子に生温い慰めばかり与えてここに縛りつけている。

「千歳…っすき、いかんといて…っ、皆んとこ、嫌や…っ」
「うん」
「すき、すきやねん…っ」

泣きじゃくる名の細い肩を抱くと心臓がずきずきした。

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