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「ほ、ほんまに、するん?」
「やる」
「でも…」

急に「名とせっくすしてみたい」と真顔で言われたときは本気で焦った。別にいい。いいんだけど、昼休みに中庭でふたりっきりでご飯食べてるときにそんなことを言われてわたしは半ば放心状態。その間に金ちゃんはわたしをお姫様だっこで保健室に窓から入り込むと、なんと先生は出張で、都合よすぎだなんて思ってるうちに校内靴を脱がされベッドに寝かされてしまった。わたし、食べられるの?こんな簡単に。しかも保健室で。

「なんで急に…」
「こないだな、ここで白石がしててん。せっくすっていうんやって。」
「え、白石ってあの白石先輩?」
「白石は白石やろ」

聞けば聞くほどわからないことだらけだ。白石先輩といえば優等生の鏡みたいな完全無欠の存在でわたしたちの王子様的なあれで、とにかくそんなことしそうには見えない。あれこれ考えてるうちにバンザイさせられ服を脱がされる。びっくりして着直そうとしたのに腕には制服が引っ掛かったままで動かなくなってしまった。

「や、ちょ…っ待って…!」
「名の肌真っ白やな」
「え…」

ちょ、ちょっとうれしい!じゃなくて外せ!これ外せ!アホ!
いつもなら簡単に脱ぐなり着るなりできるのに身体が動かせないからなのか焦りからなのか、制服は絡まっていくばかり。ブラをずらした金ちゃんに本気で焦って制服を外そうとしてみてもびくともしない。本当にこのまま初めてを済ませてしまうのか。金ちゃんはいい。いいんだけどムードがない。初めてだしムードは大切にしたい、のに。

「ちょっ、と」

ぐずぐずしてるうちに胸をむにゅむにゅと触ってくる金ちゃんに身体がむずむずしてきた。わたしの乳首を指の間に挟み込みながら揉まれて視覚的な恥ずかしさと気持ちよさで頭が痛くなってくる。「こうするとええらしいねん。何がええのかようわからへんねやけど。」目をくりくりさせてわたしを見る金ちゃんは、表情と手の動きが合ってない。どきどきする、どうしようここ、保健室なのに。

「…っあ、ぅ、金ちゃん…!」
「えっと、次どうしたらええんやっけ」
「も、あほ…っ、あ、あっ」
「あ、せや!」

何かにぴんときたのか金ちゃんは明るい顔して起き上がるとわたしのぱんつを脱がせてきた。びっくりして何の抵抗もできずにいると金ちゃんはわたしの膝を掴んで左右に開く。恥ずかしいところをしっかり見られてしまった。

「っは、離して…!」
「え〜何で?」

口を尖らせて不満げな声を漏らす金ちゃんはわたしの膝から両手を離して、そのまま割れ目をなぞってきた。
「どこやったけ」と言いながら既に濡れたそこを往復する。くちゅくちゅいやらしい音が漏れて、さっきより恥ずかしい。けどすごく気持ち良くて、もっとしてほしいと思ってしまってる自分はもっと恥ずかしい。

「あっ、あっ、や、そこ…やだ、あぁっ、はぅ…んっ」
「ぱくぱくしとる、」
「やぁ、言わ、ん、でぇ…っ」

すると急に金ちゃんの指がにゅるにゅるとわたしの中に入ってきた。

「っひ、ぁ…あぁっ!」
「わ、入った」

見た目に反して立派な指がぐちゅ、と音を立てて奥まで入る。そのまま探るように不規則に動かすから、気持ち良くてしょうがない。金ちゃんはわたしの股を凝視しながら広げるように指を動かして、見られる恥ずかしさにさらに濡れていくのが分かった。

「名、」
「ん…」
「ちんこむずむずしてきた…」

そう言って金ちゃんはズボンとトランクスを一緒に脱ぐと赤黒く勃起したものが出てきて思わず顔を反らしてしまう。
やて、金ちゃんなのに。あんなやらしくて、おっきく上向いて反り立ってて、そんなんが指一本さえぎゅうぎゅうのちっちゃいまんこに入るんやろかって心配や。

「中で擦ってええ?」

ぎゅ、と抱き着いてきた金ちゃんのかわいい顔とは裏腹に、でかいものがわたしの割れ目に当たった。ぐちゅぐちゅなるのが気持ち良いのに怖い。だけど顔が少しぴんくになってる金ちゃん見てたら色々いっぱいいっぱいになって、「ゆっくりなら、ええよ」とか、言ってしまった。

「ほな、ゆっくりしたらええんやな」
「うん…っ、はぁ、あっ」

わたしが返事をするとすぐに入り込んできて、金ちゃんは時々下を覗き込みながら埋めていく。骨を割って入ってくるような感覚が怖くて痛くて泣きそうになる。突き飛ばしそうになる。そんな自分を抑えながら金ちゃんにしがみついた。全身から汗が吹き出てくるような感覚が気持ち悪い。痛い。

「っ、」
「名、」
「…っなに、?」
「ゆっくりできひん」
「は…っ?や、ぁっ!」

急に奥まで入ってきたそれにすごい痛み。そのまま金ちゃんは引き抜いて、また入れる。そのあまりの激痛に涙が出てきた。
いつもの金ちゃんならわたしが泣くとすぐに慰めてくれるのに、セックスって怖い。だけど不思議な安心感みたいなものが込み上げてきてわけがわからない。
でもわたしが金ちゃんに抱き着くと、きつく抱きしめ返してくれた。

「金、ちゃ…っ」
「はぁ、めっちゃええ、名」
「あっ、!」

金ちゃんは完全に我を忘れたみたいで肉食獣が獲物を貪るように、一心不乱に腰を打ち付けてくる。その度にじゅっじゅってやらしい音がして、いつの間にか痛みに混ざって快感が身体を襲ってきて、頭がぼうっとする。

「あっあ、はぁっ、あ、っん」
「名、名」

ごりごりと内側を擦ってくる金ちゃんの形がはっきり分かって恥ずかしいくていやらしい。
廊下の方からはチャイムが聞こえて授業が始まったのが分かった。みんなは教室で授業なのにこんなわたしたちは保健室でやらしいことして、声上げて、布団はべたべたで。

「〜っ、ああぁっ!」

急にすごい快感がきたかと思ったら同じところを何度も突かれて、わたしを正気にする痛みがだんだん薄れていく。

「ふ、あぁっ、」
「名、」

そのままぐちゅぐちゅ動かされていたら頭がぐらぐらして、よくわからない何かが込み上げてきた。さっきと比べものにならないくらいの絶頂感にぎゅうっと中が締まる。
金ちゃんの動きが止まったからくたくたのわたしは一息入れようとしたのに、金ちゃんはすぐに動き出しはじめて止まってくれない。イったばかりなのに奥を突かれて身体ががくがくと震える。

「や、あっあっ、ぁ、は、ぅっ…やぁっ、金ちゃん、金ちゃん…っ」
「はぁ、ごっつええ、名ん中、きもちええ…っ」
「あぁっ、待っ、て、や、ああぁっ!」

止めてくれない金ちゃんを押し返そうとしてもびくともしないまままた絶頂が来て、もう抵抗も何もできない。完全に金ちゃんのされるがままで、力が入らないわたしの身体には硬いものが何度も入り込んできた。

「やっ、また、あっあっ、は…ぁあっ」
「名、」

またイきそうになって中が締まると、金ちゃんはわたしをぎゅうっと抱きしめて動きを止めた。そのまま内側が熱くなって、金ちゃんからは「あー…」となんともいえない声が上がる。

「…あっつい…」
「…うん」

「金ちゃん?」
「……名、怒っとる?」
「ちょっとだけ」
「ごめんな…」

わたしの上で縮こまる金ちゃんの頭をなでなですると、ぎゅっ、と腰を捕まれた。

「またしたなってしもた…」
「…………へ、っ、ぃあ、あっ!」
「気持ち、ええ、名、」

目の前の金ちゃんがとろとろの目でわたしを見てて、心臓を捕まれたような感覚がした。それと同時に視界が暗くなって、意識が薄れていく。
内側が熱くなるのを感じながらわたしは意識を手放した。




「あれ、」

目を覚ますと保健室のベッドにはわたし一人で服もきちんと着ていて、あれだけぐちゃぐちゃでしかも血まで着いていたシーツは綺麗にぱりぱりしていた。わたしが被っていた布団もふかふかでお日様に当てたばかりのような雰囲気を醸し出している。
さっきまでのあれは夢だったのかと疑ってみたけど、身体を起こしたときの下半身にくる痛みに現実と悟る。それと同時に羞恥が込み上げてきた。

「毒手いややぁ〜!」

カーテンの向こうから金ちゃんの声が聞こえてそっと覗くとそこには白石先輩の前で正座する金ちゃん。

「ほなもうここでせんって誓えるか?」
「せやけど白石もこないだここでせっくすしとったやんけ!」
「俺は自分でシーツ洗うからええねん!」
「え〜!」

先輩、無茶苦茶や。しかも金ちゃんがさっき言ってたことも本当やったし。

「あぁ、起きたん?」

急に立ち上がった白石先輩は真っ直ぐわたしの方に来てカーテンを開いた。

「あ、あの…」
「布団は心配せんでええよ。もう洗ったし」
「え、」
「金ちゃんの馬鹿力でめっちゃやられたみたいやったけど身体大丈夫?」
「……は、い…なんとか…」
「もう生理なってるんやったら早よう産婦人科言ってピル飲まなやばいで。金ちゃん繁殖力強そうやし。」
「…はい」

あれ、なにこれ。なにこれ。

「あの、」
「ん?」
「白石先輩が、ぜんぶ、やってくれた感じです、か?」
「まあ、金ちゃんには無理やしな」
「〜っ!」
「また襲われそうんなったら毒手とか言うとけばええから」

先輩はわたしにこっそり耳打ちすると保健室を後にした。ふと外に目を向けるとすっかり夕方になった空でカラスがあほ丸出しで鳴いている。

「…ふーん」
「名、名ごめんな…」
「知らん」

悲しそうな顔した金ちゃんがちょっとかわいそうやったけどそれ以上に色々とあれやったから無視をして、わたしはあちこち痛む身体を無理矢理起こした。
ドアまでくると急に背中に金ちゃんが抱き着いてきて、ぽつりと「ごめんな」とか言うからやっぱり許したくなったけど、今日は心を鬼にして、でも手を握りながら、「あかん」て言った。こども体温がくすぐったい。

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