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最近日没が早くなってきたようだ。まだ5時だというのに外はもうすっかり暗くて、教室から見えるグラウンドではナイターがギラギラとマウンドを照らしている。ピッチャー振りかぶって、…ボール。つまんねー。補習仲間である財前もそう感じたようで隣からはため息が聞こえてきた。
そういえば財前が補習なんて珍しい、なんてふと気がついてどうしたのかと本人に聞けばどうやら古典が最強に苦手らしかった。古典て、これただのかぐや姫やん。できてないわたしの台詞やないけど。

「埋まったー!さいてーん!」

とりあえず適当にやっているうちに回答欄が全部埋まったから先生に見せに行こうと席を立った。すると後ろから「待てや」とドスの聞いた声がかかりわたしはやむおえずそれに従う。背後からは一歩二歩と足音が聞こえ、わたしに近づいて来ているという事実は容易に想像ができる。耐え切れず後ろを向くと顎を捕まれて視界は財前の顔でいっぱいになった。

「ち、かい、んやけど…」
「近ないとキスできへんやろ」

なんでキス。胸板を押し返して財前から離れようとした瞬間、わたしの唇は財前の唇に覆われた。離れる間際にちょっとだけ舐められて、「なぁ、ヤろ」とか喋る財前とかいう生き物を私は理解できません。なんであんたとヤらなくちゃいけないんだ。

「ちゃんとイかしたる」

口端を持ち上げる財前が本格的にこわくなってにげようとすると手首を掴まれて机に押し付けられた。そのまま脚を引っ掛けられて机と背中が激突、鈍い痛みが後頭部を襲う。そこにすかさず覆いかぶさってきた財前は空いている片手でわたしの制服を捲りあげ、太股を掴んだ。身体からは力が抜けて、太股にばかり神経が集中する。

「ぁ、あ…っ、やだっ」
「ばたばたすんなや」

落とすで、と耳元で低く呟かれて血の気が引いた。やってそんなん、絶対痛い。わたしが頷くと、ふっと笑った財前は耳に舌を突っ込んで、舌先でくちゅくちゅ音を立てながら舐めてきた。

「あ、う、やだ…っ」
「ん、ほなこっちは?」

耳から口を離した財前はなお耳元で囁くように喋る。なにこれやばい。心臓が恐怖と緊張でどくどくと脈を打つ。冷たく光るピアスにすらも恐怖心を覚える。

「や、っ」

する、といとも簡単にパンツを脱がされて音もなく床に落ちたそれはこれから起きることをまざまざと予感させた。内股を這うように触ってくる財前の指先はわたしの股の割れ目へと到着し、そのまま動きを止めることなく中まで入り込んでくる。

「あんま濡れとらんやん」
「あ、たりまえ、や…っあぁ…!」
「聞いてへんわ」

この教室にはわたししかいないんだから疑問を言えばわたしが答えるしかないのに。理不尽な財前に文句のひとつでもつけてやりたい。怖くて絶対できないけど。
財前の指は付け根までぐっと押し込まれて、ゆっくり埋められていった指は一気に引き抜かれた。わたしの身体は自らの意志と関係無しにびくびくと震える。

「あっ!、ん…っ」
「かわええ声出るやん」

大人し鳴いとけ、顔を近付けてわたしを嘲笑うように言った財前はわたしの唇に自分のそれをくっつけた。

「んっ…んん…!」

薄く目を開ける財前と目が合って、わたしはぐっと目を閉じると下のほうからカチャカチャベルトを外す音が聞こえた。それがあまりにも生々しくて身体が震える。
口が離れて下を見ると、勃起した財前のそれがわたしの脚の間に押し当てられていて、顔に熱が集まっていく。

「や、やぁ…っ」
「はは、身体へろへろにさせて何言うてんねん名ちゃん」

バカにしたようにわたしの名前を呼んだ財前はずぶずぶと自身を埋めていく。密着した下半身にものすごい羞恥心が沸いて来て泣きそうになった。でも絶対泣かない。こいつの前なんかで。
唇を噛んで財前を睨み付けると「こっわいわー」とわたしの目尻を拭う。手を払うとさらに奥までちんこを入れられて苦しさと激痛に我慢していた涙が目尻を伝う感触がした。

「ぅ、や、やぁ…っ!」
「は、めっちゃきつい…」

「処女?」と聞かれて財前の腹を蹴っ飛ばすと中にはまた激痛が走った。しかも脚を捕まれて大きく開かされた。

「折角慣れるまで動かんとこ思うてたんにアホやなお前」

そう言って財前は自身をすこし引き抜いてぐちゅうっ、と奥まで突っ込んだ。
大体なんでわたしを気遣う必要があんねん。優しくしようとか思うなら最初っからこないなことせんといてほしい。こんな無理矢理されるくらいやったら乱暴に、さっさと終わらせてほしい。

「なん、で…っ」
「そんなん好きやからに決まってるやろ」

さらっと告ってきた財前はわたしの唇に指を当てると「愚問ばっか言ってんとちゃうで」と笑った。

「アホ、ちゃう…っああぁ!、は」
「あー…、あかん、ほんまに処女や」
「や、あぁっ、は、あっ」

急に中に激しく出し入れされて、いつの間にか痛くなくなっていたそこはがくがく震えて力が入らない。中身を押し上げられるような感覚が怖いのに気持ち良くてしかたない。

「やっ、あっ、そこ…あぁ、ぅっ、やだぁっ、あっあぁっ」
「もっと、やろ…っ」

急にすごく気持ちいいのが身体の奥からきて、腰を引くと財前に捕まれた。そのままそこばっかり突かれて視界がちかちかする。

「やっあぁっ、あ、っ、ひっぁ…」

急に身体がだるくなって財前を見るとぐいぐいと中に勃起したちんこを押し込んで、引き抜いた。そこから白いのが糸を引いて、切れる。
これが保健の授業で言ってた精液で、中に出すと妊娠するやつ、やんな。ぼーっとする頭で考えながらそれを見てると、財前がすりすりと頬を撫でてきて「認知したるさかい、安心し」と耳元で呟いた。

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