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隣のクラスの黒板がふと目に入った。次の授業は先生の有給休暇で自習らしい。ええのう。自分のクラスの黒板といえばさすが立海大附属中、消し跡の一つも無い綺麗な緑一色である。そんなものを見てしまうといつもより余計に嫌気がさしてサボりたくなってきた。幸い次は得意科目の数学。サボった所で俺にとっては何の支障も無い。屋上へ続く階段の方角へ自然に足が向いた。

「なんじゃお前さんもサボりか」
長い廊下の向かう方向の先に居たのは幼なじみの名だ。声をかけると嫌な顔をされた。いつものことじゃ。

「雅治と一緒にしないで。私はあんたと違って真面目なので授業はちゃんと出ます」
「自習じゃろ、次」
「B組は普通に授業じゃ……、って、離せ馬鹿…!」

幼なじみ、と言っても最近はまともに話すことなど無くなった。こうしてどこかに引っ張り混んで罵声を浴びせられながら、犯す。ただそれだけ。初めてヤったのは小学生の頃だった。何も分かってない名を剥いて、食った。AVの真似事だった。映像もテープに残っている。おそらく、名はそれがあるから大した反抗をしないんだろう。

「(つまらんのう…)」

案の定すぐに抵抗をやめてしまった名は大人しく俺に引っ張られている。やめじゃやめじゃ、今日は少し趣向を変えよう。

「え、ここ…」
「嫌か」
「当たり前でしょ!」

連れ込んだのは名のクラスの隣の空き教室。ここならいくら鍵がついてるとはいえ変な声を出せば教室に丸聞こえである。

「面白いじゃろ」
「い、やだやだやだ!離してよバカ!誰か…っ」
「助けを呼びたいなら呼びんしゃい」
「あ!」

ぱち、とホックを外してファスナーを下ろすと名のスカートはいとも簡単に脱げて床に落ちた。拾いに屈もうとする名を押さえ付けながらスカートを踏み付けて、シャツのボタンに手をかける。どこにも名の自由は無い。なぜなら俺が自由だから。世の中は不安定ながらも等価交換で上手いこと回っているものだと感心した。あぁ、…まるで人事だ。

「ぅ…嫌い…!」

目尻に水のようなものを溜めて、名は俺から目を反らした。反らされた目線の先から名の顔を覗き込むと猛烈に嫌な顔をされた。傷つくのう。笑ったら頬を叩かれた。いい音はしたが、案外痛くない。

「やめて…っ」
「止めるわけないじゃろ」

ボタンをわざとらしくゆっくり外すと名は身をよじった。構わずすべて外していくと、オフホワイトでカットレースのシンプルな下着が見えて、昔より随分大きくなったそれが顔を覗かせる。ホックを外して下着を持ち上げると上を向いた乳首が俺を誘った。下着は外さない方が興奮する。

「ん…っ」
「いい加減諦めんしゃい」

すでに諦めきっている名に言うセリフではないな、と思いながらも何故か口を衝いて出てきた。

「……〜っ」

乳首に舌先を往復させて、反対を指で弄ぶと名は口を引き垂れて俺を睨む。俺はその震える唇に舌を這わせて舐め上げた。ただ、その奥にまで侵入したことは、長い付き合いで一度も無い。いや、あったような気もするのだが。

「…ぁ、っ」

考えるのもだるくなって俺は早々に脚の間に左手を伸ばした。内側のふにゃりとするこれが堪らない。しゃがんで下からそこを覗くといやらしいニオイが鼻を突いた。白いパンツには丸く染みができていて、そこだけ色を変えている。

「もう少し脚開きんしゃい」
「っ、」

内股に親指を押し込むと名はずるずると足を開いた。
パンツをずらして舌を割れ目に差し入れると上から名のため息が聞こえてくる。まるで恋人同士みたいだ。

「気持ちええ?」

訊けば、名はふるふると真っ赤な頭を左右に振った。
じゅる、と音を立ててクリトリスに吸い付くと名の身体は分かりやすく跳ねて、舌先をぐりぐりと押し付けると名は両手で口を塞いで背を丸める。
舐めながら指をまんこに這わせてナカへ挿し入れるとうねる肉襞が吸い付いて来た。指を二本に増やして抜き差しするとぐちゅりと体液が垂れてくる。それを舐めるとすっぱいようなしょっぱいような、変な味がした。だれどそれは不思議と美味しい。

派手に音を立ててクリを舐めながらナカを擦り上げると太ももが痙攣したようにぶるぶると震えた。
「ぁ、んんっ」

名は小さく声を上げてシャツをぎゅっと握った。下から見上げる名はひどく官能的で頭がくらくらする。一体俺はどこで間違ってしまったのだろうか。食いしばる唇を眺めて思った。

「雅治…っ」
「…」

どうすれば正しく愛すことができたのだろう。初めて名と繋がったときはどうだったろうか。
今みたいに、泣きそうな目をして俺を見ていただろうか。

「…、」

名前を呼ぼうとした声は喉元で消えた。

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