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「す、好き、です…!」

わたしにとっては人生を掛けたと言っても過言じゃ無い告白は、部活を引退した後いつも美術室で絵を描いている幸村先輩に宛てたもの。学校のアイドルに興味は無かったけれど優しく教えてくれる幸村先輩のことはまんまと好きになってしまった。そして今に至る。

モテモテの幸村先輩のことだからどうせ告白なんて慣れてるんでしょ、なんてわたしも玉砕覚悟で挑んでいた。

「んー、いいよ」

挑んでいた、はずなのに。

「え」
「俺も名ちゃん可愛いから好きだし」
「え!?え、いや!そんな!簡単に…!?」
「それとも罰ゲームか何かで告白しに来たの?傷付くなあ」
「ちち違いますけど!」
「じゃあ決まりだね」

にっこり微笑んだ幸村先輩からは軽く後光なんかでも射していそうで眩暈がした。心に重くのしかかっていた玉砕の覚悟はあっさり消え失せてしまってテンションのやり場が無い。これは夢ですか。頬を抓った。超痛い。
そんなわたしを見て美しく微笑む幸村先輩に涙が出そうだ。しかし次の瞬間幸村先輩が放った一言という名の爆弾はわたしの身体を硬直させた。

「じゃあまずそこの机に手をついてもらえるかな」

手?え?じゃあまず?
いきなりのことで意味が分からず首を傾げると幸村先輩はあはは、と笑って「やだなあ、そんな顔しなくても、ちょっと中身確認するだけだよ」と言い放った。

「な、中身?とは…」
「ん?色々」

にっこり、という言葉がとても似合う顔をして両肩を掴んできた幸村先輩は、ぐるっとわたしを後ろを向かせた。そのまま「はやくして」と優しいようでどこかドスの利いた声で言う先輩に有無を言わさず両手をつかされる。

「あの…」
「フフ、似合うよ」

情けない体制に嬉しそうにそう言われて一気に顔が熱くなる。先輩って、先輩って…!

「あっ」

ここは美術室だしいつ誰が来てもおかしくない状況。心臓が速くなる。そんなわたしの心配をよそに幸村先輩は片手で私のお尻を撫で回している。
お尻を撫でるようにするするとスカートをめくられていって、パンツが丸出しになった。どうしよう、なにこれ、すごく恥ずかしい。

「ほら、早く机に伏せて」
「で、でも…!」
「君は俺の彼女だよ?ほら、早く…」

優しく微笑む先輩の顔は目だけが笑っていない。彼女だろうとなかろうとよくないことに変わりは無いとは思うのだけど。
わたしは得体の知れない恐怖心から大人しく従って机に上体を伏せた。
すると幸村先輩はパンツの上から割れ目に指を滑らせる。びっくりしたわたしは「ぅひゃあ!」なんて色気の無い声を上げて、幸村先輩に笑われてしまった。

「可愛いね」
「ひ、ぁ…っ」

すると先輩の指がパンツ越しにクリトリスを擦って「ここ好き?」だなんて聞いてきた。一度も人に触られたことなんてないものを感じて、気持ちいいよりも前に恥ずかしい。

「あーあ、もうこんなに濡らして…」

こんな湿っぽいパンツなんて履いていたくないよね、と下着を下ろした幸村先輩はわたしのお尻にキスをした。にゅる、と割れ目に指が入り込んで、今度は直にクリトリスを擦る。皮を剥かれて擦られると強い刺激に腰が跳ねた。

「ぁあ、う…、っ!」
「声抑えなくていいよ、全部俺に聞かせて」
「や、です…っはずかし、ぁ」
「じゃあ抑えられないくらい弄っちゃおうかな」
「ふぅ、あ…!やあ…っ!だ、だめ、です…うっ…!」

くちゅくちゅ入り口のところを弄られてから、先輩の指が入り込んできた。口が塞がれたわけでもないのに息苦しい。先輩は狭いね、なんて笑ってまた引き抜いて、すぐにまた奥まで指を入れた。
幸村先輩のあたたかい指から、じわじわと快感が背中を駆け上がってくる。知らないうちに目尻には涙が滲んだ。

「ぁ、あっ!」
「どう?気持ちいい?まさか初めて指を入れるわけでもないだろ」
「ひあ、あ、んぅ…っ、!」
「こんなとろとろにして、フフッ…、いつもオナニーでもしてるのかな」
「い、いわ、ないで…っ、くださ…あぁっ!」
「エッチ」
「ひゃあぁっ、あっ、あっ…!」
「俺と君、どっちが気持ちいい?」
「あ、や、やめ…、っ、やめて、くださ…っはぁ、そんな…っ」
「クリトリスも一緒擦ってあげようか」

ぐちゅ、じゅぷ、じゅぷ、
静かな美術室にいやらしい音ばかりが響いて耳が犯されていくみたい。たまに耳元で囁かれる幸村先輩の声が耳の奥から脳を溶かして理性を薄れさせていく。こんなこと、こんなとこで。

「あっ、あああ…っ!」
「イきそう?」
「は、はい、ぃ、!」
「だめ」

ずる、と引き抜かれた私の汁まみれの指を幸村先輩は嬉しそうに舐めて、おいしい、と囁いた。そのままその濡れた手で先輩は自分のズボンのファスナーを下げていく。隙間から勃起して大きくなったペニスを取り出して「入るところまで入れるよ」と言った。

身体を反転させられたと思ったら、だらしなくよだれを垂らす下の口にペニスを宛てた。同時に先輩と真正面に目が合う。もう、なんだかいろいろな意味で心臓が破裂しそうだ。

「そんな、…は、入らないです…!」
「君の事情なんて知らないよ、入るものは入るんだ」
「あ、で、でも…っ、!」

ぐちゅぐちゅと宛がわれたものは股を往復してぬるりとした光沢を帯びる。むっと臭ってくるイカ臭さはリアルだ。夢じゃ、ない。先輩はわたしの両膝を持ち上げた。

「ほら、入るよ…」

わたしに見せ付けるようにゆっくりと腰を沈めていく幸村先輩は心なしか少し息が詰まっているように見える。

「あ、あ…っ!」

気が付けば先端までをくわえ込んでしまった。

「は、っ、はぁ、はぁ…っ、」
「怖い?」
「は、い…、あと、くるし…っ」
「君のその顔、よく似合うよ、興奮する…」
「や…ぁ…」
「可愛いなぁ…」

先輩の美しい手がするりと頬を滑った。今のわたし、人生で一番心臓が早く動いてる、かも。

「あっ…!」
「…どうした?」
「そこ、痛い、痛いです…!」
「大丈夫だよ、ゆっくり息を吐いて」
「や、ぁ…!ふ、」
「ん…っ、ほら、入る…!」

ぐっ、と半ば強引に押し込まれたそれに下腹部から背筋に痛みがじん、と走った。

「い…っ、痛…!」
「ふふっ」
「やだ、ぬ、抜いて、くださ…!」
「だめ」
「痛い、です…っ!」
「いいからじっとして」

幸村先輩は、わたしの口に人差し指を当てて「しーっ」と言った。先輩は美術室の扉を見て、にっこりとわたしに微笑む。

「静かにしないと誰かが来ちゃうかもね」
「…っ!」
「君のこんな姿、他の人には見せたくないから静かにしてね」

片手をわたしの口にぎゅっと押し当てた先輩は、ずんっと奥まで腰を進めた。

「んん…!」
「痛い?…痛いよね」
「ん、ん…っ」

もっと痛くしたくなる。耳元でそう囁く幸村先輩の欲を孕んだ声に背筋が凍る。

「もう…、動くよ」

ずるりと引き抜いて、また奥を突いた先輩は息を詰めた。わたしはこんなに綺麗に顔を歪める人は見たことがなくて、破裂しそうなくらい強く脈を打った。痛い、痛いけど、そんな先輩をもっと見ていたい気もする。

「っ、あぁ!」
「は、…」

ごりごりと中に割り込んでくる先輩のペニスは奥まで届いて引き抜いてを緩く繰り返した。上下に揺れる視界に、ようやくセックスしているという実感が沸いて来る。足の先がぴりびりして、頭の奥が重たい。
身体を突き抜けていた痛みはいつの間にかじんわりと身体に重く溶けていった。

「好き、です…っ、幸村先輩…!」
「知ってる」

二度目の告白に満足そうに笑った先輩は、わたしをきつく抱きしめて、やさしいキスをわたしにくれた。
そういえば先輩はわたしのこと好きだとは一度も言ってないな、ということは引っかかってはいるけれど。

「(まぁ…いっか)」

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